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「悪党の言葉に耳を貸すな！
そいつは無垢な少年の夢を喰らい、己のちからとして取り込み貪る夢魔だ！
誑かされるなっ、耳ではなく心で感じろ！何が正しいかを！何が正義かを……！
わからないなら教えてやる！この俺が……！
俺は燃えるハートの守沢千秋！正義の味方だ！
悩める若者よ、黙って俺についてこい……！」
英智に向け声を高らかにして叫ぶ守沢に、英智は冷めた目付きで見つめ返す。
「やぁ千秋、『夢魔』とはご挨拶だね。そして、相変わらず暑苦しいね。
ふぅん……。これは想定外だな、僕たちの緒戦の相手は君たちなのかい？」
「先制攻撃が俺の流儀だっ、ごちゃごちゃ長引く泥仕合は好かん！
ずばっと参上！ずばっと解決！悪・即・滅殺……！」
「『夢魔』だの『悪』だの言いたい放題だね。
面倒だなぁ、君はまったく理屈が通じないから苦手だよ……？」
本心なのか、英智は面倒くさそうな表情を浮かべ溜息をついている。
「『流星隊』のリーダー、守沢千秋。いいや、『流星レッド』と呼ぶべきかな？
しかし、考え無しにもほどがあるね。
たしかに君たちは夢ノ咲学院でも有数の強大な『ユニット』だけど、僕たちに勝てると思うなら夢見がちすぎる。
こんな序盤に敗退するのは格好悪いんじゃないかな、正義の味方くん？」
「ふはは！華麗散るのも男の浪漫だっ☆
だがしかし！戦う前から負けるつもりでいるわけがないだろうっ、当然おまえらをギャフンと言わせるために俺はやってきた！
緒戦から『fine』と当たっていきなり敗退するのを嫌がり、誰もが勝負を避ける！
そう見当をつけておまえらを探していたのだが、ドンピシャリのようだなっ？
緒戦から負けて恥をかくのはおまえらだ、驕り高ぶった『fine』よ……！」
そう言って守沢は、英智に向けビシッと指をさしポーズを決めた。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月14日 1時
