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昼休みの時間。
『UNDEAD』の羽風薫は、屋上で他科の女生徒たちとこっそり昼食をとっていた。
「薫くんっ、私のお弁当食べて！」
「あ、ずるい私のも〜！」
「薫くんの好きなものいっぱい入れてきたの！」
「わぁ〜どれも美味しそうで迷っちゃうなぁ。
でも……俺は、君たちを食べちゃいたいな〜……なんちゃって♪」
「「キャ〜！♡」」
女生徒たちは、目をハートにして羽風に寄りつく。
『校内での不純異性 交遊は見逃せませんね。羽風薫くん？』
「えっ、Aさんっ！？」
「なぜここがわかった」と言わんばかりに羽風は驚いた顔をしてAを見つめる。
「誰ぇ？この女教師……」
「そういや、この前の『DDD』の決勝戦の時に舞台にいたような……」
『君たち、ここは立ち入り禁止だって知ってるわよね？
学年クラス名前、それぞれ教えてもらえる？それか今すぐ出て行く？』
「「し、失礼しました〜っ！」」
女生徒たちはお弁当を持って走って屋上から出ていった。
「あ、ちょっと！ねぇ！
……もぉ〜、今いいところだったのにぃ」
羽風は一人だけ取り残され肩から項垂れる。
『アイドルがこんなことばっかりしてちゃ、マズいんじゃないの？
零ちゃんも心配してたよ』
「大丈夫だって毎回言ってるのにね〜。
それより俺、Aさんのせいでお昼ご飯なくなっちゃったからさ……」
羽風は立ち上がると、Aと距離を詰め顎を持ち上げ顔を近づけさせる。
「責任とって、俺と一緒にどう……？」
艶やかな声で囁き誘惑する羽風。
しかし、Aは顔色を一切変えずに羽風の手をそっと振り払い微笑んだ。
『私を堕としたかったら、もうちょっと経験を積んでからにしなよ？……坊や』
「へ……？」
そう言い放った瞬間、一瞬Aが零に見えた羽風だった。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月14日 1時
