【あんスタ】貴方の愛を求めます３【朔間零】 (ページ41)

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それから数日がたち、五月に入ると、夢ノ咲学院は「学院祭」に向けて準備が始まろうとしていた。

そんな朝からAは、事務所にも学校にも行く気になれず、オーバーサイズのTシャツにショートパンツという、部屋着のままリビングでダラダラしていた。

所謂、「五月病」というやつだ。

『やだ～……会社行きたくない学校行きたくない～家でずっとゴロゴロしてたいぃ～……』

「姉ちゃんが凛月みたいなことを……

ったく、近所じゃ評判のしっかり者の長女も、家ではこうだもんな～……

ほら、朝飯作ってやったから、それ食べたら着替えてこいよ」

『……イチゴのジャムもつけて』

「はいはい」

朝食を食べていると、家のインターホンが鳴る。

「誰だ？凛月……なわけないし、朔間先輩？」

『零ちゃんなら、昨日から学校で寝泊まりしてるはずだから家にはいないと思うよ～

おかげで朝起こしに行かなくて済むからゆっくりできちゃう』

「世話する相手がいないとだらけちまうってところ、姉ちゃんに似たんだろうな……」

真緒はそう言いながら誰が来たのか玄関まで見に行った。

その間、Aはテレビを見ながら今日の天気などを確認していた。

『今日は一日曇りかぁ……どんよりしてて余計行く気なくすなぁ』

「日差しが出ておらんぶん、我輩にとっては最適な天気じゃがのう？」

『そりゃ零ちゃんはそうだろうけど……って、は？』

「おはよう、A。迎えにきてやったぞい♪」

そこには、満面の笑みを浮かべる零がいた。