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『DDD』で『Trickstar』が優勝し『SS』の出場権を得たことで、学院内では以前のような生徒会による圧政は確かに失われつつあった。
それから数日が経ち、夢ノ咲学院はひとまずの落ち着きを取り戻す。
『うんうん、前より良い感じにまとめられてるね』
「本当ですかっ？よかった〜……」
『ごめんね、あんずちゃん。『DDD』が終わって一段落ついたからって、しばらくこっちに顔出せないで。
課題レポートなんて面倒くさいだろうけど、一応、講師としてやることはやらなきゃいけないから、そこは許してね』
「い、いえ！教わったことの復習になるので、面倒だなんて思いませんよ」
『そう言ってくれて嬉しいよ♪』
職員室であんずと話している間、チラチラと時計を確認するA。
それが気になったのか、あんずは申し訳なさそうな表情を浮かべる。
「もしかして、この後はリズリンでお仕事ですか……？」
『え？あーううん、違うの。ちょっと野暮用でね。
そろそろ約束の時間なんだけど、行くべきかどうするか悩んでて……
って、あんずちゃんに言っても仕方ないよね。
とりあえず、この課題レポートは預かっておくね』
「はいっ、失礼しました」
職員室を出て行くあんずを見送ると、Aは時間を確認し、椅子にかけていた上着を手にして職員室を出た。
職員室を出てすぐ、上着のポケットから一枚の便箋を取り出す。
それは、今朝通勤してきた際に自分の机に置かれていたものだった。
便箋には、奇妙な五芒星の魔方陣のようなマークと、時刻と場所の指定、そして「来なければ、呪う」というなんとも物騒な文面が書かれていた。
『なんか嫌な予感がするなぁ……』
そんなことを呟きながら、指定場所である「資料室」へ向かった。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月14日 1時
