【あんスタ】貴方の愛を求めます３【朔間零】 (ページ25)

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『椚先生、こちらが集計結果です。ご確認ください』

そう言ってAが椚に結果の書かれた用紙を手渡す。

それを見て椚の表情は苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべる。

「こんな結果になるとは……信じられません！なぜ、あんな問題児たちが？

納得できません、ちゃんと数えたんですかっ？もう一度確認をっ」

『何度確認しても同じことです……が、気が済むまでどうぞ数えてください』

焦りが手に取るように感じ取れる椚とは違い、涼しい顔で冷静に対処するAを見て、佐賀美はヘラヘラと笑っている。

「おっ、どしたの？まさか、『Trickstar』が勝っちまった？」

「そ、そんなことはありえません！

どちらの『ユニット』にもほとんどの観客が最高得点をつけているため、非常に接戦になっているのです！

すこしの数え間違いで、結果が逆転してしまうほどに！」

『接戦になっているということなら、延長戦にもつれこむことになりますが』

Aがそう言うと椚は眉を顰める。

「それはそうですが、もはや天祥院くんには延長戦を乗り切れる体力はありません。

つまり延長戦になれば自動的に、『fine』の負けに……

ですがそんなの、物理的にありえません！納得できません！」

『先生が納得して無くても、決めるのはアイドルたちです。

さぁ、結果が出たなら、ちゃんと観客とアイドルたちに公表してください。

結果がどうあれ、彼らにはそれを甘んじて受け入れてもらいます』

椚は納得のいかない表情を浮かべながら、結果の書かれた紙を手に、マイクのスイッチをONにした。