affection-情愛-6/N ページ48
どんだけ泣いたのかな?
最後には膝に顔埋めて
もうただただひたすら泣いた
その間も大野さんは
何も言わず
余計なことは一切語らず
ただポンポンって
オレの背中を
優しく叩いてくれていた
オレはもういっぱいで
自分だけじゃ抱えきれなくて
「オレ・・・、怖いよ・・・・。」
って、一言ぽつんと呟いた。
そしたらさ
「うん、知ってるよ。」
って、返事が返って来て
今度はくしゃくしゃって
頭を撫でられた。
「オレ、子供じゃないんだからさ。」
なんだか恥ずかしくなって
そう言ってみたら
「そうだね。」
って、返事が返って来て
それでもまだ
くしゃって頭撫でられて
それが凄く心地よくてサ・・・・
されるがままに任せてたら
「大丈夫だよ、
絶対に大丈夫だって・・・。」
世界一根拠のない言葉が
大野さんから飛び出した
「何がどう大丈夫なんだよ!!」
って、突っ込もうかと思ったけど
「うん・・・・・。」
って、素直に返事したら
なんでかな?
なんだか凄く
楽になれたんだ・・・・・・・・。
・
・
・
・
・
「内閣情報調査室付理化学研究所?」
「そう。
それがオレ達を追い回していた奴らの正体。」
やっと落ち着いたオレは、小城と鏑木が話した内容をリーダーに言って聞かせた。
「なんだよ、ソレ。
よくわかんないけど、だとすると日本っていう国が俺達を捕まえたってことでしょ?
なんで?」
「ニューチルドレン・・・。
オレ達がニューチルドレンだからだよ。」
「ニノ、さっきもそんなこと言ってたね。
ニューチルドレンてなんなの?」
「オレらみたいな能力を持った人間のこと。
普通使いきることのない脳の機能を100%利用できる、次世代型人類・・・
それがニューチルドレンだよ。
そして理化研はニューチルドレンの能力の覚醒と強化を目的として作られた国の特殊機関。
さっき、小城とかいう奴が言ってた。」
「小城?」
「うん、小城透。
ここの副所長だって。
それでリーダーのマンションに来たのが、所長の鏑木麗子。
リーダーもガラス越しに見たでしょ?」
「・・・・・アイツらか。」
大野さんの低音が、この奇怪な部屋に舞った。
affection-情愛-7/N→←affection-情愛-5/O 4/10UP
ラッキーナンバー
8
278人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あさり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/a-ground/
作成日時:2012年3月26日 22時