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spiral-螺旋-10/S  ページ26

走って・・・走って・・・走って・・・


かけずり回って逃げまどうおれ達を、昼間見たスーツ男達が追いかけてくる。


どこまでも追いかけて・・・


どこまでも追い詰められて・・・


気がつけばおれと相葉君は、ビルの谷間にあるぽっかりと空いた空き地に辿りついていた。


これからビルを建設するのだろう。


周りはついたてで仕切られていて、鉄骨が何本も積み上げられている。


「もう逃げられないぞ!!」


そう叫ぶ男達から、相葉君はおれを守るように背中におれを入れる。


「あんたら・・・何なんだ?
なんでおれ達を追ってくる?
あんたら・・内調の人間だろ?!」


内調・・・内閣情報調査室・・・・。


こっちだってニュースやってんだ。


どういう組織か頭の中に入ってる。


「なんで俺達が内調の人間だって知ってるんだ!!」


「さっき公安の連中が言ってたんだよ!!
内調の奴らにも連絡しろって!!」


おれの言葉にスーツ達がたじろいだ。


「悪いな・・・。
その質問には俺達も答えられない。
こっちも国に雇われてる人間なんでね。」


「・・・今から俺達と一緒に来てもらおう。
女みたいに色白の奴と、髪の短い男もそこにいる。」


・・・ニノだ。


ニノと智君のことだ。


「2人とも無事なのか?!
どこに連れてったんだよ!!」


「あぁ、2人とも気持ちよく眠ってる。
仲間のところに連れてってやるから一緒に来い!!」


・・・その言葉に相葉君がおれの耳元で小さな声で呟いた。


「・・・逃げよ、翔ちゃん。」


そっとおれの手を握ると、そのまま振り向いて走り出す。


「逃がすか!!」


そう言って男が手にしたモノが視界に飛び込んで、思わず相葉君に覆いかぶさるようにしがみついた。


「危ない!!伏せて相葉君!!!」


・・・首筋にチクンとした痛みが走る。


ゆっくり首筋に手を伸ばすと、細長い針のようなものが刺さっていた。


「あ・・・しまっ・・・た・・・。」


多分・・・・・・


今の・・・麻酔銃だ・・・・。


そう思った瞬間、体の力が抜けていった・・・・。

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設定タグ:大野智 , 二宮和也 , 大宮   
作品ジャンル:SF
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作者名:あさり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/a-ground/  
作成日時:2012年3月26日 22時

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