検索窓
今日:49 hit、昨日:4 hit、合計:281,239 hit

spiral-螺旋-2/J ページ18

「アーミッシュ?
なにソレ。」


「アメリカやカナダに点在するドイツ系移民の宗教団体さ。
近代以前の生活を厳格に守り、電気や自動車、通信機器を全く使わない、農耕中心の生活をするキリスト教の一派だよ。」


「へぇ〜!!」


「光の箱舟もおんなじような感じで、電気なんかも通ってないんだ。
交通手段も馬車だし、信者が暮らす場所には機械類や電話はなかったよ。」


「教祖様とは会わなかったんだよね。」


「うん、オンエアでも言ったけど、会えなかったんだよね。
なんか、教祖は日本人じゃないみたいで信者にはカイザー・・・皇帝って言われてるんだ。」


俺は2人の話にため息交じりに割って入った。


「ねぇ、お2人さん。
今はそんな話どうでもいいだろ?
リーダー達どうなったか気にならないの?」


「気になるけどさ〜。」


相葉さんは俺にちょっとふくれっ面で話す。


「連絡の取りようがないもん。
どうしようもないじゃんか!!」


相葉さんの言葉に頷きながら、翔さんは言葉を選ぶように慎重に答えた。


「おれ、多分ニノと智君は捕まったんじゃねぇかなって思ってんだ。」


翔さんの言葉に、俺も相葉さんも冷酒を呑む手が止まった。


「もぅ〜、翔ちゃん脅かさないでよね!!」


少し笑って抗議した相葉さんを尻目に、翔さんは真剣な顔で話を続ける。


「だってさ、気がつかない?
智君からメールがあって、その後暫くしてやけに追手の数が増えたと思わないか?
ここだってアイツらやっとの思いでまいて、逃げてきた場所じゃないか。」


ぼそぼそと小さな声で囁く翔さんの言葉を、俺達は神妙に聞いた。


「じゃあ翔さんは、リーダー達が捕まったから、その分の追っ手もこっちにまわったって思ってんのかよ。」


俺の言葉に翔さんは小さく何度も頷く。


「推測に過ぎないけどな。
どこにどうやって捕まったかもわかんないし、連中の目的もわからない。
今日起こったことはわかんないことだらけで・・・・・。
・・・・・正直、お手上げだ。」


そう言った翔さんは、赤貝の刺身を口の中に放り込むと、またテレビに視線を向けた。

spiral-螺旋-3/J→←spiral-螺旋-1/J 


ラッキーナンバー

8


目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (487 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
278人がお気に入り

アイコン この作品を見ている人にオススメ

設定タグ:大野智 , 二宮和也 , 大宮   
作品ジャンル:SF
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あさり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/a-ground/  
作成日時:2012年3月26日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。