Golden Boy 4/K ページ16
「大丈夫ですか?小城さん。」
「あぁ、ああでもしなくちゃ二宮君の作り出した『死』に飲み込まれちゃうからね。」
太股の傷を自分で応急処置をしながら彼は私に微笑む。
「それにしても、彼の能力は異質だ。」
「えぇ・・・・・。」
私の周りでは、頭を押さえたまま酷い頭痛に苦しんでいる者、隅で吐いている者、未だショックのあまり泣いている者・・・さまざまだ。
「さっきさ、大野君と二宮君と一緒にいた彼、救護室で会ったけど。」
「・・・・・・・はい。」
その先の言葉を予想して、私は息をのんだ。
「・・・彼はもうダメだ。
壁を見つめたまま、泣いたり笑ったりしていた。
・・・・・発狂してたよ。」
「・・・・そうですか。」
小城はそう私に告げると、完全に破壊しつくされた部屋を見つめた。
「ココ、もう使い物にならないね。
内閣情報官に始末書書いて提出しなくちゃね、麗子ちゃん。」
「小城さんはtype-01とtype-04の報告ですか?」
「冗談!!それも麗子ちゃんの仕事でしょ?
ボク、降格人事で副所長だもん。
お偉いさんと会わなくていいの!」
「それは小城さんが希望してでしょ?
ここの実質支配は小城さんがしてるって理化研を知る人間なら誰でも知ってます。」
「ははっ!
ボクは麗子ちゃんの忠実なしもべだって(笑)
・・・スーパーノヴァとゴールデンボーイの2人はとりあえずバーストコントロールルームに隔離した。
あそこは彼らから思考を奪うだろうから、さすがに逃げ出すことはないだろう。」
「さぁ、麗子ちゃん。
あなた、理化研所長としてやることあるでしょ?」
小城は微笑んで私に電話の受話器を差し出した。
私はある人間に電話する。
「・・・・お疲れ様です、長官。
理化研の鏑木です。
えぇ、我々の予想通り、二宮和也はニューチルドレンでした。
それに嬉しい誤算がありまして。
同メンバーの大野智もニューチルドレンです。」
「そこで長官に理化研からお願いがありまして。
現在、内調で動いてますが同メンバーの櫻井、相葉、松本の捕獲にご尽力いただきたいのです。
公安調査庁の方でも動いて頂けませんか?」
私の電話に小城は愉快そうに笑った。
・
・
そしてこの2時間後。
櫻井翔、相葉雅紀、松本潤は、
破壊活動防止法違反により全国に指名手配されることとなる。
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作者名:あさり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/a-ground/
作成日時:2012年3月26日 22時