164 - リクエスト ページ4
【みんとさんリクエスト】 プレゼント騒動4
*
先程から何度も鳴る電話にはもう、うんざりだ。
電源を切った。
夜の空を見上げれば、星が輝いていて、月は朧気。
そんな月に思わず眼が止まる。
こんな事をしてないで早く帰った方がいい。
頭では理解しているが、感情がそれを否定している。
だってしょうがないしゃないか、ムカつくんだもん。
高専で1番高い建物の屋根の上で大きな溜め息をひとつつく。
五条
「何してんの、A。」
A
「……なんか用?」
音もなく後ろに悟が現れた。
おそらく術式でも使ったんだろう。
五条
「迎えに来た。」
「Aいくらかけても電話全然出ないし。」
A
「そりゃ電源切ってるからね。」
五条
「…隣、座っていい?」
A
「どうぞご勝手に。」
静かに私の隣に腰を下ろし、悟はどこからが紙袋を取り出した。
私があげたものだ。
五条
「……ごめん。」
「僕の勘違いだったみたいだね。」
A
「みたい、じゃなくて勘違いなんだよバカ。」
五条
「ごめん。」
「…これ、使ってもいいかな。」
A
「使えば?…アンタの為に作ったんだし。」
五条
「えっ、これってまさかオーダーメイド?」
A
「そー。」
「こないだ悟の好きなブランド店行ったの。」
「そんで生地から全部選んで作って貰ったやつ。」
五条
「…いくらしたの、これ。」
A
「値段聞くとか野暮だなぁ。」
「黙って使えよ。」
五条
「…ありがとう、A。」
ぼんやりとした月明かりに照らされた悟は妙に大人しく、それが意外でこちらが面食らってしまう。
A
「ちなみに、恵と選んでたのは建人さんのだから。」
「勘違いすんなよ。」
「心配なら電話かけてみなよ。」
ポイッと悟へ携帯を投げ、確認すれば?と促した。
けど、悟はその携帯をポッケにしまって、私の手を握った。
五条
「ううん、大丈夫。」
「…僕の為に選んでくれてありがとう、A。」
A
「…どういたしまして。」
*
後日。
五条
「見て見て七海!」
「これAが僕の為に作ってくれたんだ〜。」
七海
「はいはい、良かったですね。」
自慢しまくる悟が各地で目撃されたらしい。
*
みんとさん、リクエストありがとうございました。
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mito(プロフ) - みるたそさん» 確かに本誌辛いですよね…。 (2021年3月9日 17時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
みるたそ - mitoさん» お風呂ネタ意外と好きなんですよ〜苦笑自分は変態かっ!本誌が辛いのでmitoさんの小説で癒されています!^ ^ (2021年3月9日 17時) (レス) id: 2548faf38b (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - みるたそさん» お風呂いいですね!思いつきませんでした!書いてみます! (2021年3月5日 7時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
みるたそ - リクで、一緒にお風呂に入ると駄々をこねまくる五条さんと夢主が一緒にお風呂に入り、湯船に浸かっている時に首を甘噛みして甘えて来た五条さんに仕返ししてじゃれあったり、体を洗いっこするまで出ないという五条さんを渋々許したりする甘々が見たいです^ ^ (2021年3月4日 22時) (レス) id: 2548faf38b (このIDを非表示/違反報告)
mito(プロフ) - みるたそさん» 全然大丈夫です!!むしろそう言って貰えて嬉しいです!! (2021年3月3日 21時) (レス) id: 015c2c805f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mito | 作成日時:2021年2月25日 16時