100 - 番外編 ページ40
【七海建人の溜息5】 帰宅
*
建人さんが家まで着いてきてくれた。
七海
「大丈夫ですか?」
A
「大丈夫じゃないです。」
冷や汗ダラダラもいい所だ。
A
「建人さん、ちょっとお茶していきません?」
七海
「結構です。」
「夫婦喧嘩に巻き込まれたくないですし。」
A
「夫婦喧嘩とか言わないで…。」
やだー、家入りたくないよー。
絶対お説教だよー、建人さん助けてよー。
五条
「君達なーにしてんの?」
うわあああ!出たぁあ!
声のする方を見ると、ドアから悟がひょっこりと顔を出していた。
A
「た、ただいま?」
五条
「おかえり〜。」
「……って、なんで松葉杖ついてんの。」
「七海、何があった?」
七海
「…廃ビルがかなり老朽化してたみたいです。」
「床が抜けてAさんごと落下しました。」
「その際に瓦礫に足が挟まれ、骨折してます。」
五条
「へぇ?」
「…ま、外で突っ立てないで家入りなよ。」
七海
「私はこれから用事があるので帰ります。」
「Aさん、お大事に。」
「では失礼します。」
ペコリと頭を下げて、健人さんはさっさと帰ってしまった。
巻き込まれたくないからってそんなさっさと帰んなくてもいいじゃん…。
A
「建人さんのバカぁ。」
*
A
「…あのー?」
五条
「ん?」
A
「1人で歩けるよー。」
五条
「だめ。」
どこへ行くのもお姫様抱っこで移動させられている。
さっきからずーっとこの調子である。
あの後帰ってきてから、注意力が足りないとか小言を言われたが、お説教コースは回避した。
んで、その後からずっとこの様に優しく接してくれている。
まぁ、怪我を理由にくっつきたいだけかもしれないけど。
A
「明日には硝子さん戻ってくるって。」
五条
「ふーん。」
A
「何?心配した?」
五条
「心配はいつもしてる。」
A
「あ、そうなんだ。」
五条
「でもそれぐらいの怪我で済んで良かったね。」
A
「それは私も思った。」
「全身下敷きにならなくて本当に助かった。」
あの瓦礫の下敷きになってたら今頃大騒ぎになってるだろーな。
本当に足だけで済んで良かった。
うんうん、ってそうじゃなくて、
A
「元気ないね?」
「…建人さんに嫉妬でもした?」
五条
「…うん。」
A
「へ?」
五条
「僕もAと一緒に任務行きたい。」
A
「そっちかい。」
*
至れり尽くせり。
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作者名:mito | 作成日時:2021年1月17日 0時