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63 - 番外編 ページ3

【VS呪詛師2】 反撃





A
「…………。」


呪詛師
「どうした?傷が傷んで動けないか?」
「それとも俺が怖いのか?ん?」


呪詛師はニヤニヤと気色悪い笑みを浮かべ、私との距離を詰めてくる。


A
「……違ぇよ、クソ野郎。」
「ただの雑魚相手に本気出したくないだけ。」


息を整え、呪詛師を睨む。


A
「…お前こそ、泣き喚く準備は出来たかよ。」


呪詛師
「…あ?」


眼帯を外し、制服のポケットへ仕舞う。
また無くしたりしたら困る。


A
「…あー、指輪どうしようか…。」


まだ無くしたりした事はないが、眼帯をなくした前例を考えれば可能性はなくはない。
首にかけていたチェーンを外し、少し迷って左手の薬指に着ける。
よし、これで無くしはしないだろう

刀を地面に突き立て、真希さんに新しく選んでもらったナイフの呪具を取り、構える。


A
「じゃあ、殺ろうか。」


呪詛師
「ガキが…!」





右。

身をのけ反らせ避けた私の直ぐ右側を呪詛師の拳が通る。

次は左下から呪具。

これはナイフで受ける。


呪詛師
「っくそ!」


呪詛師は慌てて下がろうとするが、


A
「逃がさねぇよ。」


崩した体制の懐へ潜り込み、呪力が漲っている体の中心へ私の術式を打撃と共に叩き込む。


呪詛師
「ぐっ!」
「このっ、クソガキがァ!!」


呪詛師が私に向け、拳を振り下ろす。


A
「依頼を受けてるなら、私の術式知ってるよね?」
「…術式解除。」


その拳を掴み、ニコリと笑う。


A
「術式使えないのって変な気分だろ?」


顔面に向けて渾身の蹴りを入れる。


A
「まだまだァ!!」


手足の健をナイフで切り、動けなくする。
顔面や鳩尾などの急所を狙って次々と打撃を入れた。





呪詛師
「…も、もう…やめてくれぇ…。」


地面に座り込み、弱々しい声で呪詛師はそう言った。


A
「そんなんじゃダメでしょ?」


目線を合わせ、ナイフの峰で顎をあげさせる。


A
「ほらもっと泣き喚いて謝りなよ。」


呪詛師
「っ!!!……ぐふっ…。」


A
「あれ、気絶しちゃった?」





A
「しょーがない。」
「……もしもし伊地知さん?」

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作者名:mito | 作成日時:2021年1月17日 0時

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