言わなくていい触れなくていいこと ページ33
『海?』
深「毎年ね行ってんのよね」
ラ「僕明日から夏休みだよAちゃんっ
ずっと一緒にいれるね」
アイスを頬張るラウちゃんがソファーに座っても私の隣をキープするのはここに来てから夜の日課
『あら、それはお姉さん嬉しい』
ラウちゃんの頭をくしゃくしゃすれば反対隣に座るひーくんがふふふと笑うんだ
宮「Aも行くでしょ?」
阿「そろそろ予定決めておいた方がいいよね」
向「あーっと来週以降にして下さいね来週めちゃめちゃバイト入れてるから」
渡「車2台にする?」
佐「それもそうだね確かにそれがいいかも」
楽しそうに話すみんなを見て単純に羨ましいと思った
私の26年にそんな経験なんてないもん
『ごめん私やめとく』
空気をぶった切るのは分かってた
なるべく明るめの声を出してラウちゃんの頭に触れながら
いつも通りにはしてみたんだ
顔を上げたラウちゃんはきっと眉の下がる私の顔に気付いてた
ラ「...Aちゃ」
ラウちゃんごめんね君にこんな顔を見せて
でもさ反対向くのも後ろ向くのもどこ向くのもどこ向いても見透かされそうだったからさ
少し重くなった空気を壊したのは蓮だった
目「ああ、A肌弱いって言ってたよねこの前
海じゃなくて山にしませんキャンプ的な?バーベキューとか?」
向「あ、なんやそういうこと?え!いいやんそうしよ!」
川があるところにしようとかスイカ持って行こうとか次の瞬間もう話題はそっちに変わってて
抱き着いてきたラウちゃんの一言で私も君をぎゅっとした
ラ「楽しみだね...ね、大丈夫だよ」
肌なんて弱くないのに
嘘つくこと禁止のくせに?
なんで嘘ついたの?
じめっとした夏の夜
言いたいことは飲み込むことにしたんだ
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年8月20日 0時