偶然は必然で、運命。(BTS) (ページ49)

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Aから逃げるようにバスルームへ向かった

顔を洗い、涙を止めるつもりだった

『もうAには会えなくなるかもしれない』

そんな考えが何度も頭の中をループする

沢山良いところを見せたかった筈なのに、

結果はこんなものだ

男のくせにみっともなく泣いて、

逃げるように部屋を出て、

きっとAは僕を更に嫌いになっただろう

自分の感情が止められない、

嗚咽混じりの涙をタオルで押し殺し、

ひたすら涙が引くのを待つ事しか出来なかった

Aの声が聞こえる

見ないで、こんなボクを君には見せたくない

大丈夫、と声にならない言葉を何度も呟く

何度も謝る彼女は、

ボクがなぜ困るのか分からないと述べた

何を言ってるのさ、

困るよ？

困るんだよ、ボクは。

JM｢どこにでもいないから困ってるんだよ｣

そう呟けば、Aが少し目を見開く

JM｢ごめん、

ボクも、自分が自分で、分からない。

なんで今こんなに悲しい気持ちになってるのかも、

男なのにね、笑

こんなにみっともなくリサの前で泣いて。｣

ごめん、嘘をついた。

本当は痛い程に理解してる

顔を上げてAを見れば、心配そうな表情。

ボクの目線に合わせてしゃがむ彼女

それからAは、ゆっくりとボクへの気持ちを話してくれた

序盤はかなりヘコむ内容だったけど

少なからずボクの事を嫌いじゃないと言ってくれた(勝手に解釈)

まだ、ボクは、Aと繋がっていられる

ただ、その事実だけで胸が弾んだ

さっきの悲しみなんて一気に吹き飛ぶぐらい

彼女の一言でボクの感情は一喜一憂する

惚れた弱みだね、

目の前の彼女が愛おしくて堪らなくて、

気付いたら力一杯抱き締めていた

これが恋、と言うものか。

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