いちごより甘く愛してあげる/rt ページ35
家の玄関の鍵を開けると家は暗く脱衣場の電気がドア下の隙間から漏れ出していた。
開けると浴室の中から割と聞き慣れた特徴的な声が反響して聞こえた。
悪戯心がめきめきと芽生えて抑えきれず浴室の扉を開けると牛沢さんの龍が如くの実況を見ていたらしい彼氏のレトルトは驚いてスマホを落としそうになっていた。
「びっ！！く……りした……おかえり」
「ふふ、ただいま」
スマホの位置を直してから動画を一時停止して私を見たレトルトはニコニコと立ち尽くしてる私の方を向くと浴室の縁に肘を立てて頬杖をついて口角を少しだけ上げた。
「……一緒に入りたいなら優しくしてやらんこともないけど？」
「御遠慮しま〜す♡」
同じくニッコリ笑顔でNOで突き返して扉を閉めるとチェーッ！と当て付けるような大きな声が聞こえた。
部屋着に着替えてキッチンに移動すると丁度良いタイミングで炊飯器の音が鳴り３口コンロのひとつを占拠してる小さな鍋の中には綺麗に切り揃えられている豆腐がまだ湯気を放っている味噌汁の中に並べられていた。
家事を言わずとも分担してくれる彼には外での仕事が忙しい私にとっては大助かりだ。
そう感謝しても「支え合わなきゃ一緒に住んでる意味ないやろ」とあっけらかんと言われる。
まあ、冷たくあしらわれる時は大体照れてるし嬉しいらしい。
その証拠に暫くするとやたらと引っ付いてくる。
黄色のおぼんの上に乗せた夕食を食べ終わった後に「いちご食べる？」と聞くと会社でいちごいる？と聞かれて脳内で駆け巡った私と同じことを聞き返してきた。
「一護は死神やから食べたらあかん」
「いちご違い」
ケラケラと笑い甘い匂いを放ついちごを見せると「いちごやん！」と目を見開いて瞳にハイライトたっぷりキラキラのおめめで私を見てきた。
下唇を噛んで尊い気持ちを押し潰し変な顔した私に「何なんその顔」と頬をつままれた。
「可愛くて死ぬかと思ったけどいちご頬張る彼氏見ないまま死ねない気持ちを顔で表現した」
「へ〜え、何言うてるかわからんが愛されてることはわかった」
そのままするっと伸びてきた手によって腰を引き寄せられて膝の上に乗せられてしまった。
「練乳ないけどそのまま食べる？」
「甘い愛を乗せてあーんしてや」
「何か今日は詩的じゃない？」
牛沢さんの実況のせいか？と思いつつ向かい合ったレトルトの唇にいちごを押し当てるともごもごと口を動かしたレトルトはそのまま唇を押し当ててきた。
「めっちゃ甘いやろ？」
いちごのミルクプリン/ky→←この憧憬は恋愛に転じるか/uszw
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luco(プロフ) - パンださん» パンだ様、コメントありがとうございます！読者様の楽しみになれて嬉しいです。今後もマイペースになりますが頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2021年3月30日 2時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
パンだ - めちゃくちゃ面白くて楽しませて貰ってます！更新頑張って下さい！ (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0ce8abb0bc (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - ららさん» らら様、コメントありがとうございます！lucoを知って頂いた上に全作品お読み頂けて嬉しいしかないです！微微調整しながら今後もマイペースに更新していくのでこれからもよろしくお願いします＼(^^)／ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 最近、lucoさんの事を知って今めちゃめちゃハマってます、！！lucoさんが書かれた作品全部読ませて頂きました！！きゅんきゅんして幸せです！笑 これからも頑張ってください！応援してます！！ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 55f78e88a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2020年2月11日 1時
