その彼女が、俺の彼女です -JK-

story 43 ページ43

マネヒョンの言う通りだ。









俺の勝手な考えで公表したせいで
彼女は晒し者になり
連絡は途絶えた












俺の自己満足のせいで
彼女は傷ついて
俺を手放した












お店は閉店
マンションもアトリエも
引き払われて
俺は彼女を取り戻す術がなくて
毎日彷徨っていた











JM「連絡ない？」

「うん」

TH「どのくらい経った？」

「2ヶ月」

JM「きっと落ち着いたら連絡あるよ」

「そうかな」

JM「多分ね」










俺も最初の1ヶ月は
きっと連絡あるって思ってた










でも2ヶ月経って
音沙汰は無い











だんだんと
もう二度と会えないんだと
思えてならなかった。











会えないと思えば思うほど
会いたさは募る











せめて声だけでも聞きたい











メッセージだけでもいい










その日、仕事が早く終わって
なんとなく彼女のアトリエに向かった











正しくはアトリエがあった場所











久しぶりに来た雑居ビルは
彼女がいた時より
一段と古びて見えた











薄暗い階段を上がると
暗いままの彼女のアトリエ











ドアノブに手を掛けると
“ガチャッ”と音立てて
ドアが開いた











「埃っぽいな」



作業していた部屋は
空っぽでマネキンもミシンも無くなってた











でも生活スペースには
ソファとかベッドが残っていた










食器棚には
俺がここに来ると
ココアを入れてくれた
マグカップ











ソファには大きめのブランケット










切なすぎた。












泣きそうで泣けなくて
ただ胸が苦しかった。











もう彼女には
会えないのだろうか











アトリエを後にして
駐車場の車の前に立ち
しばらくビルを眺めた後












ふぅと息を吐いて
車に乗りこみ
宿舎を目指した。

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