その彼女が、俺の彼女です -JK-

story 28 ページ28

廊下の先は広々としたワンルーム










奥の方にベッド
手前にソファセット
キッチンの前には
2人がけのダイニングセット











全体的に色はバラバラだけど
なんだか統一感があって
さすがデザイナーだなと思った












A「適当に座ってね」

「うん」

A「コーヒー？」

「いや、水でいいや」










彼女の匂いがそこらじゅうからする
彼女の部屋。










心臓に悪い･･･。










そんなことを思っていたら
水をグラスに入れて彼女がやってきて
ソファに座っていた俺の隣に座った。











手に持っていた雑誌をパラパラと開くと
「これ知ってる？」と言いながら
人一人あった空間をいとも簡単に
近付いてきた












「どれ？」

A「このブランド」

「あー、知ってる」

A「ここの服いいんだよね〜」

「そうなの？」

A「値段もそれなりなんだけど
使ってる生地とかすごくいいし
デザインも素敵なの」

「あ、これ、持ってる」





それは数量限定販売で
ブイヒョンに買ってもらったブルゾン





A「見せてくれたりする？
もう手に入らないんだよ、これ」

「いいよ。今度持ってくる」

A「ほんと？嬉しい♪」

「そんな嬉しい？」

A「うん♪」











喜んでる姿があまりにも可愛くて
頭をポンポンとしたら
彼女は照れて真っ赤になった











可愛い･･･。











その後も雑誌を開いて
ここのブランドはデザイナーがいいとか
このブランドのジャケットはどうだと
色々話して聞かせてくれた










途中で買ったハンバーガーを頬張りながら。












普通にファッションには興味があるし
楽しく聞いていたのに
退屈に見えたらしく
急に我に返った彼女は
また照れくさそうに「ごめんね」と言った











「別に退屈じゃないよ」

A「つい夢中になっちゃった」

「可愛い」

A「･･････帰らなくていいの？」

「何時だ？」

A「もうすぐ23時かな」

「帰ろうかな」

A「わざわざありがとね」

「いいよ。会いたかったし」

A「(*´艸`)」










ソファから立ち上がって
一回だけ抱きしめて
彼女の部屋を後にした。











指にキーチェーンをひっかけて
くるくると回しながら車まで行き











鼻歌を歌いながら
宿舎までの道を一人ドライブ











少しの時間だったけど
彼女の癒しは最強だな

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