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love u... 79 ページ30

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...


「目的地周辺です」

と、ナビが言う声に、少し不貞腐れる。

Aさんとの時間が終わりに近づく。




『全部いい曲で聴き入っちゃいました、、』

ーーほんと?嬉しい。



この後のことを考えてるから
ちょっとそっけなかった気がする…
そしたら続けて、


『最後の曲、なんて言う曲ですか?』

って聞いてくれて。
love u...って曲ですって伝えると、



『そっか、すごい素敵で。1番好きかも。』



と思いがけず言ってくれた。
なんて反応しようかって考えてたら、


『私いつのまにか自分の世界入っちゃってたかも…
そのくらい、運転も曲もぜんぶ、心地よかったです
ほんとうに、ありがとうございました。』


と、別れが近いことを感じさせることを言ってくる。

同時に、胸が苦しくなって。



『あ、このへんで、』

と言う彼女の声を聞いて、
ゆっくり減速し路肩に止め、ハザードをたく。


街灯のない区間
車を停めた周囲には会社らしき建物しかない。



ーーもう家近い?大丈夫?

『はい、すぐ近くです、あの建物』

と、指差す彼女。
彼女の指の先の
10階建てくらいの温かな光を洩らす
マンションを確認した。


(気遣ってくれたのか)

あのマンションと教えてくれるなら
エントランスの前まで送ろうとおもったけど
彼女の気遣いを無駄にはしたくなかった。




『じゃあ、今日は本当にありがとうございました。

 本当、、一生の思い出になりました。』


もう一度、ありがとうございました、と添えて
助手席のドアノブに手をかけた彼女。






ーーっ、ちょっとまって、
  もう少しだけいい??


慌てて彼女を止める。

だって、一生の思い出になりましたとか、
また会えるって思う人に普通言わない言葉。

その言葉は、俺にじゃなくて
SixTONESの田中樹に言ってる気がする。

つまり俺なんだけど。







ーーねぇ、1人で勝手に答え出さないでよ。






もう、勝手に口が動いてた。

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設定タグ:田中樹 , SixTONES , 年上   
作品ジャンル:タレント
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作者名:Nagi | 作成日時:2021年2月27日 0時

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