重い愛⋯【羽宮一虎】3

118話 ページ28

　

　






一虎に会うことなく自分の家まで着いた。
　
　


合わせる顔がないから少しだけホッとしていた。
　



家に入るとリビングの明かりがついている。
　




中からカチャカチャと食器の音と話し声が聞こえてきた。
　




お父さんは出張中で居ないはず…





誰がいるのかな？お母さんの知り合い？
　




そーっと、聞き耳を立てる。


　









A母「一虎くん！たくさん食べてね！」

一虎「ありがとうございます！久々おばさんの料理めちゃくちゃ美味しいです！」

A母「も〜っ一虎くんったら！」
　







え…っなんで…っ？

なんで一虎が居るの！？
　
　
　




サイアクだ。
　



スルーするわけにも行かず、リビングの扉を開けた。
　






「ただいまー」

A母「Aちゃん！おかえり！早退したんだって？大丈夫なの？」
　

そうだった、早退したこと忘れてたよ。


「大丈夫だよ！病院行ってて笑」
　

夕方までっていうのはおかしいよなー。流石に。だけどここは突き通すしかない！！


一虎「Aおかえりー！お邪魔してます♪」

「た、だいま」
　

言葉が詰まる…。


A母「ご飯は？」

「あー、ごめん！食欲なくて笑部屋で横になってるね。」

A母「そうね。ゆっくりしなさいね」

「ありがとう」

一虎「…」




リビングを出て、早歩きで部屋に向かう。
　













今は逃げるしかない。
　

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