王神相搏つーその6 ページ31
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「……幸村…」
ジト目にさらに膨れっ面になっている幸村部長。確かに直属の先輩である立海メンバーの皆しか「先輩」って呼ばないけど…
「…それって自慢出来るような事なんですか？」
「兄」も「先輩」もそれは地位から来る呼び名であって、価値がある訳では無い。だから別に張り合われてもなんとも…
俺が呆れて部長に聞けば、部長はふふんと自慢げに指を立てた。
「Aにとってはただの呼び方だろうけど、俺達はAの先輩であるってことに誇りを持っているからね！
だから「先輩」って呼ばれることは特別だし、嬉しいよ。」
「ぶ、部長…！！」
もはや神々しさすら感じる部長の笑顔に向けて俺は感謝で手をすり合わせた。
俺の先輩である事の価値が如何程かは分からないし、その場の雰囲気で言ってしまっているとしてもちょっと嬉しい。
「俺、そんな事言ってくれる部長が先輩である事に誇りを持ってます…！！！」
「ふっふっふっ、そうだろうそうだろう！！」
そんなやり取りをする俺達を面白くなさそうに見つめていた跡部様が軽く舌打ちをして俺の名前を呼んだ。
「おいA」
「なんでしょうか？」
「…俺様の事を先輩と呼んでみ｢待つんじゃ。｣
跡部様を遮るような声と共に肩に重みを感じて後ろを振り返れば、悪い顔をした仁王先輩が俺の肩を持っている。
「ここでAちゃんに無理矢理呼ばせた所でなんの意味があるんじゃ？
かわいそうにのう、「先輩」は俺らだけの特権ぜよ。」
ニヤリと笑った仁王先輩に、ぐっと言葉を詰まらせた跡部様。
「悔しかったら何とかして「先輩」になってみんしゃーい。」
調子に乗った仁王先輩が煽る煽る。
それに握った拳を震わせた跡部様は、ガタリと大きな音を立てて椅子から立ち上がった。
「…幸村、」
「なんだい？」
「俺様と試合しやがれ。」
「……ふぅん。何か賭けるつもりかな？」
「分かってんじゃねぇか。なら話は早い。
俺様が勝ったら合宿が終わった後の三日間、
…Aを氷帝の補佐にする。」
「っげほ！？！？」
信じられない言葉を耳にして、俺は飲んでいた水を吐きそうになった。
え、俺賭けの商品として売られてるの？？？
ハラハラしながら部長の方を向くと、
「いいよ？」
とにっこり笑顔だった
…あ、俺売りに出されちゃった。
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木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年4月30日 0時) (
レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ルドルフ組が可愛かったです！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» コメントありがとうございます！ルドルフの中だと淳が好きなので、かなり淳との会話が多くなってしまったかなと思います…！お気に召して貰えたならなによりです！ (2018年4月29日 19時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - ルドルフかわいかったです！家族設定面白い！ありがとうございました！ (2018年4月29日 18時) (レス) id: 91bd124fa4 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 暁月さん» ご指摘ありがとうございます！訂正しました！ (2018年4月29日 13時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木こりのコロポ | 作成日時：2018年4月14日 8時
