雨の日の思い出 (蓮side) ページ6
♪Ren Meguro Side
今から、半年くらい前のことになる。
それは、かなりの雨が降っている日の放課後だった。
俺は３年になったばかりで
サッカー部のミーティングやら、いろんな雑務に追われて
気が付いたらもうかなりの遅い時刻。
下校時刻もとうに過ぎてて
昇降口もカギなんて閉められちゃって
しょうがないから教員用の出入り口まで外靴を持って歩く。
朝は晴れてたからカサも持って来てなくて、ちょっとまいった。
あの人と出逢ったのは、そんな時だった。
「わぁ。、、、なんだかすごい雨になっちゃったねえ。」
鈴を鳴らすみたいな声、っていうの？
透明で濁りのない声がして振り返ると。
なんか天使みたいに綺麗な人がそこにいる。
ってか誰？
なにこの優しい笑顔。ガチで可愛い。
薄暗くて無機質な玄関口に、そこだけ光が射してるように見えたくらいだ。
「傘ないんでしょう？ もしよかったらこれを使って」
って持ってた紺色の折畳み傘を、笑顔で俺に渡してくる。
嘘でしょ。
蓮「え、でも…」
どう見てもカサ１本しかないじゃん。
一瞬躊躇した俺に、その人は笑って言った。
「もし風邪でも引いたら大変だから！」
蓮「いいよあなたの方が濡れるから…」
「大丈夫！わたしはバスがすぐ来るから走るね！」
と言って雨の中駆け出した、すぐに振り返ると
「あ、傘返さなくていいからね、予備だから気にしないで！」と笑って手を振った。
一つに結んだ艶のある長い髪の、ゆるやかなカールをはねさせて
また雨の中を走り出して行ってしまった。
なんだあの女の子、天使か。
ガチのやつか。
なんて俺は呆然として、靴履くのが一瞬遅れて
当然走って追いかけたけど、彼女はつかまらなくて。
バスに間に合ったのか、その天使の姿は、雨の中に消えた後だった。
♪
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Rinna(プロフ) - めいさん» コメントどうもありがとうございます！リクエスト頂きとっても嬉しいです！^-^ キスのシチュエーションいいですね…そんな素敵なシーンが書けるように頑張ります！これからもよろしくお願いします^-^ (2020年6月14日 17時) (
レス) id: 18cd872e84 (このIDを非表示/違反報告)
めい - リクエストなんですが、”目黒くんと主人公ちゃんがキスをする”っていうシチュエーションを書いてほしいなぁと思いました！ 更新頑張ってください!! (2020年6月14日 11時) (レス) id: 730e0168eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんな | 作成日時：2020年6月4日 16時
