八犬伝 幻灯火に助けられし者

帰郷 ページ17

A「ごちそうさま！小文吾！現八！またくるね！」

小文吾「おう！」

現八「ああ、いつでも待ってるぞ！」

帰りも信乃は手を繋いできた
会話はなかった
もうそろそろ屋敷につくと言うところで

信乃「今日はAの部屋で寝てもいい？」

A「いいよ！お風呂入ったらおいで♪」

信乃なんか幼くなった
私が小さいままのときはフツーだったのに、本当の年齢の姿になったら小さな子供みたい！

先にお風呂をすませて部屋に行くと幻がベッドの上で寝ていた

A「ただいま幻、おやすみ♪」

小さく丸まって寝ている幻を撫でていると

信乃「A！」

信乃は部屋に入ってくるとすぐに私の横にきた

信乃「Aずっと会いたかった。俺たちがお前を家に置いていかなければって何度も後悔してた、でも！お前は生きてた！なんで会いに来てくれなかったんだ？ずっとここにいたんだろ？」

信乃は私が死んだと思ってたんだね
私を家に置いていったからってずっと…

A「ごめんね信乃。でも私も信乃と同じ……一度死んでいるから、幻が私を*生かした*の。それにここにはいなかったの、莉芳は何も言っていなかったでしょ？」

蒼といたんだもん
蒼を助けて一緒にいた……ずっと…あいつが来るまでは

信乃「生かした？じゃあお前は願わなかったのか？*生きたい*と」

A「一度は願ったよ？でも、幻に会えたときに…こんな美しい狐に会えたのならもういいかなって思ったんだ。でも、幻はそうじゃなかったみたい…聞いても答えてくれないけどね」

信乃「……浜地と荘には言うのか？」

A「浜地には言うけど……荘は私を覚えてないよ」

信乃が抱きついてきたとき荘は私をAさんと呼んだ。昔は呼び捨てだったのに…まあ、私の記憶は蒼が全部もってるんだろけど

信乃「そっか！これからは俺と居てくれる？」

A「もちろん！だからもう寝よ？」

信乃「おう！」


きっといられるはずだよ！蒼だって荘介だもん！きっとなんとかなる！！

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