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龍友side
Aと一緒に歩いて事務所へ来て
2人で楽屋に おはようございます
って声を揃えて入る
まだ俺ら以外に来てる人はいなくて
Aはヘアメイクの練習する!って張り切って道具とかの準備をしに行った
カバンと腰を椅子に下ろして
Aからもらった袋を手に取る
静かな楽屋に俺が袋を開ける音だけが響く
『指輪…』
"STEP"と彫られた指輪とAの手書きらしいカードが入っていた
少し丸っこいキレイな字で
「STEP
一歩踏み出す、進歩」
と書かれている
そのカードを財布に折れないようにしまって
迷わず指輪を左手の人差し指につけた
積極性、前向きになる
そして自分を見つめて欲しい
そんな意味があるこの指が
この指輪と刻まれた文字にふさわしい位置
左手に光るそれを見つめていると
ドアの外から
「龍友くーん!助けて〜」
Aの声が聞こえたのでドアを急いで開けると
両手に荷物を抱えている
ありがとう、ちょっと両手塞がってて
ドアを開けれなかった〜
『馬鹿だな、でも…』
でも?なに?
俺の顔を覗き込みながら次の言葉を待つA
馬鹿だな、でもそういうところ含めて好きやで
さっき指輪に込めた"積極性"はまだ出てこなくて
『いや、なんでもない』
そう言うので精一杯
Aとの関係も次のSTEPに進みたい
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作者名:光 | 作成日時:2017年8月30日 0時