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行こっかって歩き始める涼太くん
長い足を小さくゆっくりと前に出して
私の歩幅に合わせてくれる
私なんかのためって思い違いかもしれないけれど
ただの涼太くんの気まぐれかもしれないけれど
肩を並べて歩いていることに嬉しくなってしまう
「なーにニヤニヤしてんの?」
私の顔を覗き込んでそう言う涼太くんに驚いて
『に、やにやなんかしてないですっ』
「ふふ、噛んでるし」
涼太くんとのこう言う雰囲気なんかいいなぁ
龍友くんとはゲラゲラ笑う感じだけど
涼太くんとはふふって思わず笑みが溢れる感じ
昨日は龍友くんとお肉で今日はこうして涼太くんと歩いてるなんて…
幸せだけど幸せすぎて怖くなる
龍友くんも前にベランダで
私と話してると幸せだけど幸せすぎて怖くなるって言ってたなぁ
その時はなんでかわからなかったけど
今の私なら少し理解できる気がする
そう考えていると
「Aの家の周りいいところだよね」
涼太くんにそう話しかけられる
『ですよね!
あの公園も私の好きな場所だし、
家の裏にあるカフェが美味しいものづくしだし、
このワンピースも近くのお店で買ったんですよ』
そう言うと
「へぇ、良すぎ
俺もここら辺に住もうかな? 笑」
なんて涼太くんが言う
『龍友くんにもお話聞いてみるといいかもしれないですね!』
「なんで龍友くん?」
不思議そうな顔で聞いてくる
『え?龍友くんも私と同じマンションに住んでるからです』
「え、あ、やっぱり?
さっきAの家行って龍友くんちじゃんって思った」
びっくりしてる涼太くんをさらに驚かせようと
『実は龍友くんとお隣さんなんですよね!』
って言うと
驚くと思っていた涼太くんの顔が少し曇った
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作者名:光 | 作成日時:2017年8月30日 0時