永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ45)

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「なんで？なんであの子なの？

私の何がいけないって言うわけ？？」

廉「ごめん。それしか俺は言えん。」

「廉くんのバカ…っ」

え…なにこれ、デジャヴ…？

女の子が消えた後、はぁ…と大きく吐いた溜め息が

図書室に残る。

静かに席へ戻ろうと後退りしたら

背後にあった踏み台に気付かず、

思い切り足をぶつけて

あ「いたっ」

思わず声を漏らした。

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廉「やっぱお前人の告白シーン見んの趣味やろ」

あ「…え、えへへ。

てか、ちっ、違いますっ。

私はここで勉強してただけで…」

廉「勉強てテスト勉強？」

あ「そうだよ。私、小テスト散々だったから

勉強しないと冬休み補習で終わっちゃうもん。」

廉「ふぅん。」

私の教科書を手に取り、

パラパラーッとページをめくる。

学年順位で下から数えたほうが早い私と違い、

永瀬くんはいつも学年上位で頭の良さは有名だ。

そんな彼にいつも赤点ギリギリの人の気持ちなんて

分かるはずもない。

廉「一緒に勉強する？」

あ「へっ？」

またバカにされるんだろうなって

勝手に決めつけてた。

でも、誰が想像してた？

まさか勉強に誘われるなんて予想外すぎて

私の目は点状態。

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