永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ38)

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Prince38 ページ38

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度々聴こえてくる悲鳴。

その度ビクビクと肩が過剰に揺れる。

廉「なんや。びびっとんの？」

あ「はっ？べっ、別に？」

廉「ふぅん。

怖かったら遠慮なく腕掴んでもええよ」

あ「ぜっ、ぜーんぜん怖くないし。

こんな学生が作ったお化け屋敷なんか…」

私のバカっ！

本当は死ぬほど怖いくせに！

なんで変なとこで強がってんのよ！

廉「やめるなら今の内やで。」

けれど、こんな極悪人の前で腰怯んでるところなんか

見せたくないし。

見せたら絶対意地悪くからかわれそうだし。

あ「とか言って本当は永瀬くんの方が

怖いんじゃないの～？」

廉「…あ、そ。俺もう知らんからな」

引き返すチャンスをくれてたなんて露知らず、

強がって永瀬くんを煽ってしまったことを

後に激しく後悔した。

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