永瀬くんは、ニセのプリンス様【1】 (ページ12)

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「ねぇーあの子でしょ？

廉くんと付き合ってるっていう」

「そうそう。

昨日の放課後、

永瀬くん本人が言ってたらしいよ。」

「永瀬くんに彼女いたとかショックなんだけどー」

「どっちから告ったのかな？」

…全部聞こえてるんだけど。

校門潜るなり、すれ違う生徒みんな私を見ては

ヒソヒソと噂を口にする。

案の定昨日の話はあっという間に校内全体に

知れ渡っていた。

おかげで女子からの視線が痛い。

私なにも悪くないのに…

全てはヤツのせいなのに…

なんで私だけこんな刺されなきゃいけないのよ………

郁「はーちゃん！！」

あ「おは…「どういうこと！？」

教室へ入るなやいなや、私の所へ駆け寄ってきた郁美ちゃんは

朝から少し興奮気味状態。

そりゃあそうだ。

あ「どういうことって何が？」

郁「もう～！とぼけないでよ！

いつから永瀬くんと付き合ってたの！？」

あ「いつからって言うか…」

まず付き合ってないし。

あの人のその場しのぎとして

使われただけだし。

郁「なんで私に言ってくれなかったの！

詳しく聞かせて！！」

「あたしも聞きたいっ！」

「私にも聞かせて！！」

「私も！」

あ「え…えぇ～…」

しまいにはクラスの女子も掛け寄ってきて

すぐさま囲まれた私は、

四方八方からの尋問が始まった。

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