草食と見せかけて肉食でしたseason2【東京喰種】 (ページ25)

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ヒナミ「お姉ちゃん早く寝ようよ！」

貴「はいはい。分かったから待てって」

ヒナミの部屋に行く途中、カネキの部屋の前を通りすぎた。

「…………っ」

貴「！」

通りすぎた時、僅かに聞こえた小さな呻き声。
　

カネキ…？

足を止めると、ヒナミは不思議そうにこちらを向いた。

ヒナミ「お姉ちゃんどうしたの？」

貴「ううん…何でも…」

少し名残惜しそうにまた足を動かす。

カネキが苦しんでるなら助けてあげたい。

だけど、避けられてる今は何もできない。

＿＿…もしかしたら、足手まといになったから嫌われちゃったかな…

一粒の不安を抱え、ヒナミの部屋に入った。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

貴「…カネキと万丈は？」

朝起きてヒナミとリビングに行くと、カネキと万丈がいなかった。

ヒナミ「どこ行っちゃったんだろうね？でも、朝何だか騒がしかったから何かあったのかも…」

騒がしかった…？

私には聞こえなかったけど………。疲れてるのかな

顔にかかる髪を耳にかけ、マグカップに手を伸ばすと、ドタドタと慌ただしく万丈がリビングに乱入。

貴「朝からうっせぇな！もうちょっとしずかに…((万丈「カネキが！」

え、カネキ…？カネキに何か…

万丈「カネキが飢えててヤバイことになってんだ！！」

貴「なっ…アイツ食べてないの！？」

アイツ自身、飢えが一番怖いってことぐらい分かってるはずなのに…！

よく見ると万丈の右腕は食いちぎられていた。

貴「あのバカ！」

何の躊躇もなく走り出す。

万丈「…な！？おい！！カネキは暴れてんだ！今行くとっ…A！」

万丈の声も聞かずに、無我夢中で走った。

だって、助けてあげたいんだ。苦しいなら分けてほしいんだ。

助けられてばっかじゃ私の性に合わない