第六十九話 永遠に別れと救済を ページ24
「……、」
断頭台へ向かう途中、後ろから腕を掴まれる。
ゾムだった。
「…なに、そんな辛気臭い顔して。良かったじゃない、やっと恨んでいた女を殺せるんだから。」
死刑執行はゾムの役目だ。
掴んだロープを手から離すと、刃が落ちてくる。
「………。」
ぷるぷると、ゾムの手は震えていた。
「…、ご……、ごめん、」
「……、どうしてあなたが謝るの。」
「っ、っ…、」
ぼたぼたと、涙を流す彼。それを掬うと、ギュッと手を握られた。
手袋越しに伝わる、彼の温かさ。
「そこで何してるん」
冷たく、嫌な声が響いた。
「…コネシマ。」
名前を呼ぶなと言わんばかりに、瞳は冷たく。絶対零度が、こちらを睨んでいた。
「…、ああ、ははは。負け惜しみの言葉ぐらい吐いとかないとと思ってね。
バーカ。…ふ、じゃあね。」
「っ…！」
ぐっと、コネシマが胸ぐらを掴んでくる。
ぎらぎらと燃えるような水色が、鋭くこちらを睨んでいる。
「っ、突き放してくれや、俺の事」
「……。」
「大っ嫌いやったやんやろ、言えるやろ、今も」
「……、
「っ、っ…、言えへんって、知ってるやろが…！」
「ええ。知ってるわ。」
コネシマがぐっと抱きつく。ゾムは止めなかった。
涙が肩に滲む。軋むほど痛いハグは、泣きそうなほど。痛いほど。
「…、じゃあね。」
「…………、」
2人は口をつぐんでいた。
「…
「……ほんと、馬鹿よ。あなた達。」
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五角形レンガ - すっげぇ、、、いや、感動でしかないです、凄すぎませんか！？ (8月12日 10時) (
レス) @page29 id: 142fcb5a32 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 神作品、、、ッッッッ (2022年12月19日 12時) (レス) @page29 id: 9753754a57 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 鴉さん» お！！そうですそうです！！！！いやあ知ってる人いた………！！！！！ (2022年10月19日 18時) (レス) @page14 id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
鴉 - 作者様！！！！59話の夢主さんが言っている小説ってメディウムですよね！！！！ (2022年10月19日 18時) (レス) @page14 id: cdf302c4aa (このIDを非表示/違反報告)
GuriGura(プロフ) - う‘‘ぁ‘‘ッ、、、、、、、、、さ‘‘い‘‘こ‘‘う‘‘ッ‘‘、、、、、、、、、 (2022年9月25日 8時) (レス) @page29 id: b9eb3e9d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はしばみ | 作成日時：2022年9月8日 23時
