日常の中の非日常

46話 ページ46

「あ、えっと。腱鞘炎になっちゃったみたいで。胸骨圧迫やりすぎたからかな。」





痛そう。腱鞘炎か。
どうしたら、痛みが和らぐんだろう。





京「湿布とかいる？」






「ん？大丈夫だよ。ありがとう。」





メイク直せてないとか言ってたけど、普通に可愛い。

見たことないけど、多分すっぴんも可愛いし、どんな顔してても可愛い。
俺、結構重症だな。




高「結構大きい事故だったんですか？」







「あ、はい。車数台が絡む事故だったそうです。うちの病院も13人搬送されてきて。」







そんなにたくさん。







京「大変だったね。」






「うん。でも、全員助けられたし、今は達成感でいっぱい。」







いい顔してる。

可愛いけど、仕事に関してはかっこいい。






ジ「お二人さんめちゃくちゃお似合いだね。」






お、他の人から見てもそう見えるんだ。







京「まあね。、まあ、今回はあくまで馳さんの件のお礼だから。近い将来もっと親しい人として紹介できたらいいなとは思ってるけど。」






この間、ちゃんと気持ちを伝えてくれて、前よりももっと落ち着いた気持ちで待てるようになった。

でも、なんとなくそろそろ付き合ってくれるような気がしてる。





森「こんなに沢山お菓子もらっちゃってよかったんですか？」






「あ、はい。もちろんです。みなさん何がお好きなのか存じ上げないので、気に入っていただけるかドキドキしていますが、食べていただけたら嬉しいです。」






ジ「あ、Aさんも何か飲む？ビールとか、ワインとか、色々おつまみもあるよ。」








初めて俺の家に行くと張り切ったメンバーは飲む気満々でお酒やおつまみを色々と持ち寄ってやってきた。



自分が飲むものばっかり買ってたけど、今は各種取り揃えてある不思議な光景になっている。






確か、Aさんは軽めの赤ワインが好きだったはず。





「ごめんなさい。今日は呼び出しあるかもしれないので、お酒は飲めなくて。」






そっか、お医者さんって大変だな、







「というか、お邪魔でしょうし、私はそろそろ。」







、え？






京「帰っちゃうの？」






「あ、うん。今回はお礼が言いたかっただけだから。本当にありがとうございました。では、失礼します。」







寂しいけど、今日は疲れてるだろうし、仕方ないか。







京「玄関まで行ってくる。」







「あ、大我さん。来週空いてる日ある？」







来週？


もしかして。

47話→←45話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す