日常の中の非日常

43話 ページ43

ーYour Sideー




大我さんが引っ越してきて、しばらく経ったみたいだけど、連絡が一切来なくなった。




今まで、たくさん連絡くれてたけど、私に飽きちゃったのかなと思ったり。


忙しいからかなと思ったり。





とにかくすごく寂しい気持ちになっている自分に気がついた。






今日お部屋に行きたいけど、結構遅くなっちゃったし。







『ちょっと。きょも。鍵は？』





京「んー？ポケット。」







ん？大我さんと、あの人はお友達？



なんか酔っ払ってる？







「大我さん？」






大丈夫かな。
具合悪いなら診察しないと。







『あ、もしかして。Aさん？』






あれ、お友達の人も私のこと知ってるんだ。








「あ、えっと。藤川Aです。」





田「田中樹です。初めまして。きょも。Aさんきてくれたよ。」







ここまで酔っ払ってるの珍しいな。






「あの。何かあったんですか？」








田「Aさんに彼氏がいるのがショックだったみたいで。」







、え？

私に彼氏？






「彼氏なんていないですけど。」






京「パトリックさんと付き合ってんでしょ？この前キスしてたくせに。」








キス？

え、してないと思うけど。





、、あ！もしかして。






「ビズのこと？」






田「ビズって？」






「フランスのあいさつのことです。頬を擦り合わせて、リップ音を出すようにフランスでは挨拶するんですよ。」







え、すごいびっくりしてるけど、そんなに？






京「え、じゃあ付き合ってないの？」







「うん。だって、パトリックは奥さんいるもん。」







アンヌ、可愛いんだよね。
仕事の都合でパトリックと同時には来られなかったけど、そろそろ来日したはず。







パトリック『あ、A。』





お、噂をすればパトリックとアンヌだ。







「パトリック、お疲れ。アンヌ、久しぶり。」







アンヌ『A、久しぶり。ん？このイケメンは？どっちかがAの彼氏？』







やっぱり、アンヌもイケメンだって思うんだ。

こんなに素敵な人に好きになってもらえるなんて奇跡のようなことだよね。






「彼氏じゃないけど、そちらの大我さんは、私の大事な人。」







アンヌ『そう。邪魔して悪かったわね。パトリック、いきましょう。』









パトリック『だね。A、また明日ね。』

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