Episode 2-22 ページ40
「……どったんって、俺はご主人の従者やで。真っ先に助けなあかんのに、ロボロに先に行かれて……。」
『やきもちすか?』
ごもごもと呟くトントンに、シニカルな笑みで返すと、彼は勢いよく振り返り声をあげた。
「あん!?!? 妬いて何が悪いん!? 俺は! 俺は……俺は、今度こそ守り通してみせな、って! そう覚悟した直後にこれや! なんやねん! グラグラか! グラッグラのフラッフラの覚悟や! 覚悟って言うのも恥ずかしいわ! んあ〜〜〜! はっず! 何百年も生きてきたけどこんなもどかしなったの初めてや! ご主人のせいやで! ばーかばーか! ボケ! ボケナス!」
おぉう……まくしたてるなぁ……でも発言はとても可愛いので、あたいのライフはもうゼロよ。
目元を押さえつけながら、叫ぶように発せられた言葉の数々は、どれも私を想ってのことだった。
耳まで真っ赤に染まった彼は、やけくそに胸の内をさらけ出し、小さく唸っている。
「ほんま………ほんま、あほんだら。無茶しよって。無事で良かったわばーか。」
『語彙力なくしてるね、トントン。』
「うっさいばーか。」
『私も、トントンが無事で良かったよ。』
「…………………おん。」
理想とは大分曲がってしまったけれど、星空の下、主従の無事を改めて再確認し、喜びあい、私は満面の笑みを浮かべた。
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なと(プロフ) - 運命/パロありがとうございます…!イケメン好き主人公とっても好きです!設定への落とし込み方楽しみにしつつ次作読みます! (12月3日 22時) (レス) @page48 id: 325b0ea001 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - ピット☆さん» 素敵だなんてっっ!嬉しすぎます!コメント、ありがとうございました〜!!m(_ _)m♡ (2022年2月10日 20時) (レス) id: e1502b08a4 (このIDを非表示/違反報告)
ピット☆(プロフ) - とても素敵な作品なのでこれからも頑張ってください!更新お待ちしてます! (2022年1月29日 13時) (レス) @page48 id: 9c7661f737 (このIDを非表示/違反報告)
ランス(プロフ) - runvaさん» うわ〜〜〜!!!嬉しすぎます……!!!表現は特に試行錯誤したのでそう言ってもらえて良かったです♪励みになります!コメントありがとうございました〜!!! (2022年1月2日 16時) (レス) id: e1502b08a4 (このIDを非表示/違反報告)
runva - 戦闘時の表現、設定の細かさ、内容の濃さ、どれを取っても良いものしかありませんねぇ!更新頑張ってください!続きが出るまでループしてます! (2022年1月2日 0時) (レス) @page48 id: 409c60bc95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ランス | 作成日時:2021年10月12日 15時