酒言葉２ 青×桃

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青side


「なんでも聞くで」

桃「はぁ…あのな、また新人くんがミスってん！しかも、前にしたミスと同じこと！」

「それでBBはどうしたん？」

桃「しゃあないから、1から全部作り直した！徹夜で！！しかも、1人で！！！」

「はぁ？BBが全部作り直したん？そこは新人にも一緒にやるよう言わなあかんやん。それも教育やで」

桃「うぅ…それはわかってんねんけど…可哀想やし…」


そんなこと言ってるお前の方が可哀想や


っていうのは言わずに、優しくBBの頭を撫でて


「それで？なんとか間に合ったん？」

桃「おん。でも、新人くんもう一個ミスしてて、それは間に合わんかった…」

「そっちはどうなったん？」

桃「朝から2人で必死に頭下げに行った。でも、めちゃくちゃ怒られた…」


BBの言葉に頭を撫でていた手が止まる


"朝から2人で必死に頭下げに行った"


俺が朝見たのは、必死に頭を下げる小瀧さんと新人の佐藤さん


そして、そんな2人に怒る部長


これは、偶然なんか…？


「怒られたのは上司に？」

桃「上司もやけど取引先の人に。その人は担当ってわけちゃうんやけどね」

「そ、そうなんや」


BBの口から言葉が出る度にそれが今朝見た小瀧さんと一致していく


もうこれ以上この話を続けたらあかんような気がして


話を逸らそうと話題を考えていたところに


桃「でもな、会社戻ってちょっとしたら取引先から電話あってん」

「電話？」

桃「そう。"さっきは他の人がおる前であんなに怒鳴ってすみませんでした"ってめっちゃ謝られたんよ」

「っ…」


あぁ。もうどうやって自分に、BBは小瀧さんちゃうって言い聞かせたらええんやろうか


部長に謝るように伝えたのは俺で


すぐに俺の前から居なくなった部長が、ほんまに電話をかけて謝っている姿を俺は目撃してる


その時と全く同じ言葉がBBの口から…


もう無理や。俺の見間違いなんかやない。


BBも。小瀧さんも。


どっちも俺は見間違ってなんかなかった




小瀧さんがBBなんや




ずっとずっとメールでやり取りしてた、小瀧さんが…

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