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すやすやと人の膝で眠っている子猫。
どーしょこの子
ほっといては置けないと家に連れて来たまでは仕方がない。ただ連れて来た後の事を何も考えていなかったのは不味かった。
取り敢えず何か食べさせないと、と思いダッシュで買ってきた子猫用ミルク。お腹が空いていたのかゴクゴクと飲んだ子猫はそのまま呑気に人の膝の上で眠っている。
猫を飼ってくれそうな知り合い何ていない。
正確に言うなら、毎晩会っている沢山の知り合いの中には猫を飼ってくれそうな人もいる。
ただ、彼らにその様な頼み事をするのは少々気が引けた。
...私が飼うしかないのかもしれない。
猫を飼ったこと何てないけれど大丈夫かしら。
気がつくと、何時の間にか目を覚ましていたらしい子猫が私を見つめていた。
『どうしたの?』
「みゃあ」
『捨てたりしないから』
此方を見つめてくる子猫が、余りにも不安そうに見えて気がつくと私はそう伝えていた。
捨てないと伝えた途端、安心したように子猫は再び眠り始めた。
まるで言葉が分かっている様な態度が何故か愛らしい。
『色々買いに行かなくちゃね。』
トイレや餌が必要だろう。
ゲージなんかもいるのかもしれない。
後は、病院にも連れていかなくちゃ。
どれくらいの時間ダンボール箱の中にいたのかは知らないけれど、良い環境では無かったはずだから。
『よろしくね』
小さな身体を撫でながら呟いた。
名前何にしよう。
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作者名:とと | 作成日時:2019年9月10日 19時