若紫は誓う1-2 ページ12
キィン、キィンと鉄と鉄のぶつかり合う嫌な音が遠くで聞こえた。
感傷に浸っていた思考が戻る。そこにはあのよく見た背中が俺の前にあった。
「っ誰がクソ先輩やボケ！」
前みたいな軽口で、前みたいに暴言を吐く。変わらないあの人がそこにいた。
驚きすぎて声も出ないけれど、コネシマさんの死角から兵が剣を構えたのを見ると身体が本能的に動き出した。
「余所見っすか。余裕そうでムカつくわ」
「おぉん！？助けたんやから感謝せえや！」
「ｱｰﾊｲﾊｲ、ありがとうございますー」
「おまっ、しれっとこっちに剣を振るな！」
無言で先輩に背中を向け、先輩も俺に背を向けた。
先輩が俺の背中を肘で小突く。
「死ぬなや」
「貴方も」
俺もそれに返した。
さぁ取り戻そう、貴方の国を。
「俺の国、返してもらうで！」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この王はどうするか。気絶した現王の髪の毛をひっつかんでコネシマさんは困ったように笑っていた。
俺としては今のうちに殺してしまいたいのだが、ここまで悲鳴とかが響いているので国民に説明しなければならない。
「そこは任せてもらおう」
「おぉ、グルッペン！」
広い空間に響く低い声に思わず震えた。やけに威圧感のある声だ…そう考えているとその脇にあの時の女の人がいるのがわかった。
『ショッピさん！』
笑って手を振るその姿に不覚だけど顔に熱がいくのがわかる。思わず視線を逸らすとコネシマさんに目がいき同じように顔が少し赤くなっていた。締まりないなこのクソ先輩…
そこからさらに視線を下げた。さっきまでなんの表情もなかった王が一点の方向を見て笑っているんだ。
視線を王の見ている場所…石像へ向ける。そこから何か一定のリズムでなる音が聞こえた
＿＿＿＿＿爆弾だ
「コネシマさっ、」
気づいた時には遅い
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きむち鍋(プロフ) - 紫さん» コメントありがとうございます。セリフ調になっているのがとても可愛らしいですね！ (2020年12月30日 18時) (
レス) id: 4e029fbece (このIDを非表示/違反報告)
紫 - os 「続きが気になるめう〜」gL「頑張ってくれ！」紫『面白かったです♪､､、せーの』「「『これからも宜しくお願いします！』」」 (2020年5月9日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
きむち鍋(プロフ) - ノリシロさん» コメントありがとうございます！ こういったジャンルは初めてですので至らぬ点もありますが、のんびりと更新させていきますので、ゆったり楽しんでいただけたら幸いです！ (2019年2月25日 11時) (レス) id: 82753cc095 (このIDを非表示/違反報告)
ノリシロ(プロフ) - 設定や一つひとつの表現に人物たちの感情が滲んでいる感じがしてすごく好きです！！
更新楽しみにしてます、頑張って下さい！ (2019年2月24日 14時) (携帯から) (レス) id: 2e9ea22d03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむち鍋 | 作成日時：2018年8月28日 20時
