Kenta & ○○go.Y ページ41
Kenta side
｢...買っちゃった。｣
何となしに寄ったコンビニで、ふと目に入ったバレンタインの文字。あぁそうか、今日バレンタインかなんてぼんやりと思い出して。そして何故か、この後は仕事だから会う予定なんて無いのに、レジに向かう俺の手にはちょっとお高めのチョコレートがあって。
｢あー、これどうしよ...。｣
買っちゃったものは仕方ない。なんか虚しいけど自分で食べてしまおう。そう思って、包装に手をかけた時。ぴこんと携帯がメッセージを知らせてきた。
｢ふふっ、何だよ。似たもん同士じゃん。｣
ちょっぴり照れ屋な彼とのトーク画面には、今俺の手に握られているものと同じようなお高いチョコレートの写真が並んでいて。どれがいいか、だなんて一応俺の好みも聞いてくれるらしい。適当にこれ美味そうと思ったものを送ると、お前はそれだと思ったからもう買った、だって。
｢なら何で聞いたの。あ、そうだ。｣
お返しとばかりに手に持ったままのチョコレートを写真で送ってみれば、微妙な顔のスタンプとともに、お前それ食わねえやつだろとの指摘が。...流石だなぁ。
｢んふ。だってこれ、やましょーが好きなやつだしね。｣
だからこそ目について、思わず買ってしまったんだけど。まさか同じ事考えてたとはねぇ。これは今日のうちに無理やりでも渡さないと気が済まないかも。
｢仕事終わったら行こっかな。｣
｢おい、今何時だと思ってんだよ。｣
｢んーと、23時。でもまだ今日じゃん。てか、そんな事より早く入れてよ、寒い。｣
｢はぁ...、もう。入れば。｣
チャイムを鳴らせば、ため息とともにしかめっ面の彼が出迎えてくれる。他の人は多分この表情見て不機嫌だって言うだろうけど、本当は嬉しいんだよ。照れ隠しってやつ。
｢んふふ。｣
｢何いきなり笑ってんだよ、気持ち悪ぃ。｣
｢相変わらず辛辣すぎない？一応恋人なんだけど俺。｣
｢連絡もなしに突然来る奴なんか知らん。｣
なんか今日は一段とツンが強いなぁ。勝手知ったるなんとやら、洗面所でちゃんと手洗いうがいを済ませて。俺を放ったらかしにして、とっととソファに埋もれてしまった彼の隣へと腰掛ける。
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にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
