Riku & Kazuma / first part ページ25
Riku side
｢ねぇ、壱馬。約束と違う。破ったら俺どうするって言った？...別れるって言ったよね。｣
そう冷たく言い放ち、ぎゅうっとひっついていた壱馬を引き剥がせば、ショックで止まってた涙が今にも溢れ出しそう。...っだめだめ、ここは心を鬼にしなきゃ。
｢っりくさ...、｣
｢嫌。俺は仕事に熱心な壱馬が好きなの。今の壱馬は嫌いだよ。｣
｢......ｯ、ごめ、ごめんなさぃ...っ、｣
謝りながらぼろぼろと泣き出した壱馬を後ろにいた北ちゃんに任せようと目配せすると、ちゃんと意図を分かってくれて、壱馬を慰めながらメイクルームへ連れ出してくれた。
｢.........行った？行ったよね？｣
｢おう、ちゃんと行ったで。｣
｢あ゛ぁー！もうむり！めっちゃ泣いてたじゃん...！ごめんね壱馬ぁぁー！｣
｢陸さん、もうちょい音量落とさな聞こえるで。｣
｢無理。あんなの見て平常心で居られる訳ないでしょ。｣
いつの間にか帰ってきてた陣くんに八つ当たりをしてどうにか紛らわせようとするけど、やっぱ無理。さらに八つ当たりを激しくすると、痛いって言うとるやろ！と反撃を食らってしまった。
｢...いたい。｣
｢俺かて痛いわ。陸さん力強いんやからもうちょい加減してくれな。｣
｢う、ごめん。｣
しょぼんとしながら椅子の上で小さくなろうと頑張ってると、北ちゃんがやれやれといった雰囲気で楽屋に戻ってきた。
｢北ちゃん！壱馬どうだった...？｣
｢あぁ...、しばらく泣きっぱなしでしたけど、俺がキレるとちゃんといつもの壱馬に戻りましたよ。｣
｢そっか、ごめんね迷惑かけて。｣
｢今度飯待ってま〜す。｣
ちゃっかりしてんなほんと。でも、とりあえず良かった。もしあのままだったら、ほんとに怒らないといけなくなっちゃう。し、多分それをするのは俺じゃない。
｢はぁー、良かった。｣
｢でも陸さん凄いっすよ。｣
｢何がぁ？｣
｢俺だったら無理っすもん。滅多に甘えてくれないっすから、甘えてくれるなら他はどうでも良くなっちゃいます笑｣
｢流石にそれはちゃんとして？笑｣
えへへと笑う海青に思わず笑いがこぼれるけど、ほんとにそれはちゃんとしてね？お願いだから。あとやましょーも、もうちょっと甘えてあげて？
さて。事の発端は今日の朝。俺が先に楽屋にいて、壱馬が後から来た時に遡る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 321人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
