gr−12年前からお前が欲しかった ページ12
「ごめん、ほんと話聞いてくれてありがとう！行ってくる！」
「はいはい、ちゃんと仲直りしてきなよ」
華金、恋人と喧嘩したという友人の話を聞きながら酒を飲んでいた。しかしその友人は今しがた喧嘩した彼から連絡が来たらしい。隠しきれない嬉しそうな顔を呆れたふうに見送ってやれば独り身女の1人飲みだ。
別にさっさと帰ってしまってもいいのだがせっかくの華金の夜だ。久々に前後不覚まで飲むのもありかなぁ。
「A、さん？」
「んえ？」
ぼんやりと次に頼むお酒を考えていると突然呼ばれた名前に驚いた。気を抜いててめちゃくちゃ変な声が出てしまった、恥ずかしい。年相応の落ち着きはいつまでも持てそうにない。
「え、と……？」
「Aさんだよな？グルッペンだ、高校と大学で同じだった」
「え、グルッペンくん！？うそ、何年ぶり？」
「ちょうど20からだからじゅう……12年ぐらいか？」
振り返れば美しい金髪の男性、こんな美丈夫知り合いにいたか？と考えていれば高校の同級生、更には大学も同じだったグルッペンくんが立っていた。
昔から顔は整っていると思っていたが……。美青年から男性的な魅力を兼ね備えたとんでもない美丈夫になっていて気が付かなかった。
私も歳をとるわけだ。
「え、本当に久しぶり！どうしたの？飲み会？」
「まぁそうだな。Aさんは？一人なんか？」
「さっきまで友達いたんだけど彼氏さんからお呼び出しで帰っちゃったから今はひとりー」
「ほ〜……。ならちょっと話さんか？」
私が頷くより先に、先ほどまで友人が座っていた隣のカウンター席にグルッペンが座る。ちょっと強引なとこは変わってないらしい。
……大学で一緒にお昼食べてたの思い出すな、懐かしい。
「懐かしいな、大学で昼飯食ってたの思い出す」
「んは、私も今おんなじこと思い出してた。あれが、12年前なの信じられない」
「そうだな、俺らも年取ったもんだなぁ」
「それも私さっき思った。てか飲み会の方は大丈夫なの？」
「いいんだよ、俺が居なくてもあいつらは好き勝手やっとるやろ」
「仲ええんやねぇ」
すごい、思ったより普通に話せてる。12年振りとは思えないほど普通だ。
でもなんか、ほんの少しだけ違和感。
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爛々炯々(プロフ) - コメントありがとうございます！ciさんは待つ側が似合うなぁと思って書きましたので、かわいいと思っていただけて嬉しいです (5月3日 18時) (
レス) id: 941ba7a10b (このIDを非表示/違反報告)
犯罪者予備軍(プロフ) - なるほど弱々チノくんクソ可愛いくて好きです (5月3日 9時) (レス) @page34 id: 121e844a58 (このIDを非表示/違反報告)
爛々炯々(プロフ) - 闇の塩分さん» コメントありがとうございます！口調や彼ららしさを表現するのにはかなり苦戦していますのでそういっていただけて嬉しい限りです！かなりのんびりの更新になってしまいますが、ぼちぼち更新していきます！ (2022年8月25日 0時) (レス) id: d8421960c5 (このIDを非表示/違反報告)
闇の塩分(プロフ) - 初コメ失礼します！女の子が毎回可愛く書いてあって好きです！wrwrdの皆さんの口調というか、性格も掴んでて……私的にはtnさんのお話が好きです！これからも自分のペースで更新頑張ってください！(￣ー￣)ｂｸﾞｯ! (2022年8月24日 15時) (レス) @page9 id: f6e8056ac4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爛々炯々 | 作成日時：2021年8月27日 0時
