百五十一話 ページ2
切島side
切「雨宮、大丈夫か？」
屋上には、気にも止めなかったが雨宮の鞄と、真っ赤な血で染まっていたカッターが転がっていた。
皆は驚いていて、雨宮の飛び降りは本気でやったと言う事を理解していたと思う。
相「…何故、こんなことをした。
他に、何か有った筈だ。
見付けるのが数秒遅れていたら、本当に死ぬところだったんだぞ。」
雨宮は、起き上がり、ゆっくりと話し出した。
雨「…………死にたかった。
私は、48人を殺した。
能力の暴走で、制御が出来なかったんだ。
最初に使ったのは、強盗が家に入ったとき。
両親を殺した。
其から政府に保護されて、48人を制御が出来ないと言うだけで殺した。
或人が言った。
『生きる価値も、利用する価値もない。
君のような社会の塵は、生きているだけで、他者を傷付けるんだよ。
そんな人間は、呼吸する権利も存在しない
早く死んで、他者に道を譲れ。
君は、余慶者なんだよ。
君ごとき等、夢見るだけ無駄。
誰からも愛されない、必要とされないバケモノなんだからね。』
そうかもしれない。
きっとそうなんだ。
生きているのが嫌なんだよ。
呼吸するのが、苦しいんだよ。
私は何人もの屍を越えて生きている。
もう二度と、人を傷付けたく無いんだよ！！
私のせいで傷つく事も殺すこともあってほしくない！！！
ねぇ！
何で助けたの？
何で？
此じゃあ死ねないじゃない！！
どうして！？
生きていたくないのに、どうして助けたの？
赤の他人なのに！！！
ヒーロー志望だから？
貴方たちに利益なんて招じないじゃない！！
お願いだから、止めないでよ！！！
私は、余慶、者ッ、なん、だからぁっ！！！」
誰も何も答えられなかった。
答えられても、軽々しく、生きてよとかそんな言葉で片付ける事しか出来ない。
皆、ちゃんと答えたかった。
だから、答えられなかった。
当たり前のことだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 388人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
uniunimonkey(プロフ) - 素晴らしい作品をありがとうございます！もう、大泣きです。完結しないでほしいぐらいです！本当にありがとうございました！ (2021年2月5日 0時) (
レス) id: 4d7cfde356 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 日向飛沫さん» 有り難うございます！イメ画待っています！これからもよろしくお願いいたします！！！ (2019年6月16日 6時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
日向飛沫 - 過去編制作おめでとうございます！結末では、泣いてしまいました。また、過去の雨宮さんなどもイメ画、描かせてくだされば嬉しいです!更新頑張ってください!!!! (2019年6月15日 22時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
96464649(プロフ) - 面白い話をありがとうございました！とても面白くて好きでした！ (2019年6月11日 20時) (レス) id: 0777cc0744 (このIDを非表示/違反報告)
ますくれもん - 完結するのが惜しい位この小説好き･･･！！最後めっちゃ泣きました、親にうるさいと言われたよ･･･！！ (2019年6月10日 23時) (レス) id: 35498019b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
