桜と君と僕らの嘘 ~secret story~ (ページ20)

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心配性ページ20

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紫「おはよう」

「え、紫耀なんで…」

次の日の朝

紫耀はいつもの待ち合わせの場所じゃなくて、わざわざ私の家まで迎えに来ていた

紫「これから毎日迎えに来るから」

「……毎日？」

紫「また昨日みたいなことあったら心配やし」

「そんな…大丈夫だよ？それに待ち合わせ場所すぐそこだし」

紫「ええから、ほら手かして」

「えっ…ちょっと」

私の手をとって歩き出す紫耀

幾ら何でも、やっぱり心配しすぎじゃない？

どうしてなの？

待ち合わせの場所に着くとみんながいて

繋いだ手が恥ずかしくてパッと離した

紫「何で離すん、危ないやろ」

「平気だって！子供じゃないんだから…」

紫「子供じゃなくても危ないの、ほら手」

そう言って、すっかり男らしくなった手を差し出す紫耀

昔は紫耀のことが大好きで

いつも廉と取り合っていた紫耀の手

でももう子供じゃないよ

高校生にもなって手繋ぐとか、いくら紫耀でも恥ずかしいし誰かに見られでもしたら…

なかなか手を出さない私に紫耀はため息をついて差し出していた手を引っ込めた

紫「……なら、俺の隣絶対離れたらあかんで」

「……」

紫「わかった？返事は？」

「………うん」

なんか昔同じようなことを言われたな

たぶん私が小学校に通い始めた頃

紫耀と優兄がいつも私と廉の手を繋いでくれていて

でもいつか廉が一人で走って行ってしまって

私も廉を追いかけようと走り出したら、紫耀にすごく怒られたんだ

廉は怒られなかったのに…

優「おい、ボーッとしてるとまた危ねーぞ」

玄「紫耀と繋ぐのが嫌なら俺にする？」

勇「俺が抱っこしてやろっか？」

「………嫌」

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