桜と君と僕らの嘘 ~secret story~ (ページ19)

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震えた声ページ19

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「………痛っ」

紫耀の声と

車のブレーキの音に驚いて尻餅をついた

車は私の目の前を通り過ぎ、そのままスピードをあげて走り去っていく

紫「Aっ！！」

優「大丈夫かっ！？」

座り込んだままボーゼンとしていると、すぐにみんなが走って来て

紫「怪我は！？怪我してへん！？」

優「ったく何だよあの車！あぶねーだろーが！」

走り去った車に文句を言う優兄と

私の身体をあちこち確認する紫耀

「………だい、じょうぶ…」

そう言って二人を見上げたら

紫耀は顔を歪ませていた

「紫耀……？」

紫「A……」

私の名前を呼ぶ紫耀の声が震えていて

大丈夫だよ、ってもう一度言うと

紫耀はぎゅっと私を抱きしめた

紫「良かった……怪我なくて…」

もともと私に対して心配性な紫耀だけど、こんなに心配するなんて思わなくて

ぎゅっと抱きしめられた紫耀の腕の中で少し不思議に思った

勇「まじでびっくりした…」

玄「A……」

勇太と玄樹も凄く驚いた顔

みんなどうしたの…？

違和感がどんどん大きくなる

優「もう一人で先行くなよな」

玄「交差点はちゃんと左右見なきゃダメ」

勇「わかったか？」

「わかってるよ、でもみんな心配しすぎ」

紫「心配するわ！実際危なかったし」

「…………ごめん…なさい」

そんなやりとりをしていた私たちを

廉は少し遠くから立ち尽くしたまま見ていた

紫「廉？大丈夫？」

廉「………うん」

みんなとは違う廉の反応

それに気付いた紫耀が廉の肩を優しくポン、と叩く

廉、びっくりしちゃったのかな…

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