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「いやいやもう、ほんと。なんも知らねェからおれはっ」
汗をダラダラと流しながら、下手くそな口笛を吹きながら目をそらすルフィ。
その行動自体、何かを知らないわけない。
相変わらず嘘が下手くそだなあいつは。
「オイ何目ェそらしてんだ。ちゃんとおれの目を見ろ。
じゃあ聞くがな。しっかりアラバスタまで待つ様におれがちゃんと配分しといた、９人分の食料が夜中の内に、なぜ消えるんだ？」
ジーッと見られてもなお吐かないルフィにサンジは引っ掛けを出す。
それにいとも簡単にひっかかり、ボロを出すルフィをサンジが蹴り飛ばす。
本当にバカだな。
ちなみに、ルフィの共犯がいる事は確認済み。
ナミと共に共犯のウソップ、カルー、チョッパーに鉄拳を落とした。
というか、よくあの量を食べられたな。
ヒーロー ヒーロー
「英雄？クロコダイルはアラバスタの英雄なの！？」
ビビの話に、ナミが声を上げる。
確かに、アラバスタをめちゃくちゃにしている張本人が国では英雄など、矛盾している。
まあ、表向きの顔をだろうがな。
「クロコダイルは海賊であろう？国民はそれをしってて英雄呼ばわりしておるのか？」
「えぇ、"王下七武海"っていうのはつまり、世界政府に雇われた海賊達のこと。
"七武海"が財宝目当てに海賊を潰すのも、"海軍"が正義のために海賊を潰すのも、国の人達にとってのありがたさは変わらないってわけ。
結局、町を襲う海賊達を追い払ってくれるんだもの」
なるほどな、結局町に危害を加える者を追い払ってくれるのだったら海賊でもいいわけだ。
その海賊が、実はアラバスタを乗っ取ろうとしているなど、誰も思わぬだろうな。
それから、ビビに簡単にＢ・Ｗの会社の仕組みについて、簡単に説明してもらった。
「そ〜〜〜か、じゃあ！！！クロコダイルをよ！！！ブッ飛ばしたらいいんだろ！！？」
「貴様、先ほどと言ってることが全く一緒だぞ」
話を聞いてもなおクロコダイルをブッ飛ばす事しか頭にないルフィ。
もうこれは何を言っても無駄だな。
「____ってことは間違いなく、Ｂ・Ｗは最後の大仕事、アラバスタ王国乗っ取りとなれば」
「その！"オフィサーエージェント"って奴らの残り全員…」
「…えぇ、集結するはず」
戦いの歯車が静かに動き出した。
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2017年11月22日 15時
