オワリにしよう。2（Daiki.A）

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大貴「っす」



この日、私の「おはよう」に対する有岡くんの返事はそれだけだった。




空気が抜けるようなその音を、返事として認めていいものか


数秒迷ったけれど、とりあえず無視されなかっただけよしとすることにした。







どうやらまだ誤解は解けていないらしい。









そんなことよりも私が気にしているのは、このテンションの低さが八乙女先輩との関係を誤解してのことだとしたら




それはつまり、薮先輩が言っていたように有岡くんが何らかのジェラシーを抱いている可能性が高いということになる。




それはつまり、そういうことになる。




そういうことというのは…


だから…その…





もしかしたら、もしかして、もしかしなくても、
べつに絶対そうだと決まったわけではないけれど、



もしかしたら、





……脈あり、なのかもしれない。



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ただ、自分に都合の良いようにばかり考えていると痛い目を見ることもあるので、一応他のパターンも用意しておく。




もしかすると、あの流れで誘われた彼は
"ついで"感に腹を立てたのかもしれない。



ついでに有岡も誘っておくかー、みたいな感じで受け取っていじけてるのかもしれない。



この説に関しては何だか微妙な上に、有岡くんがかなり器の小さい男だという方向にも繋がりかねないので、できれば避けたい。



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どちらにせよ、私たちの間には謎の気まずさが残ったままである。


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