オワリにしよう。2（Daiki.A）

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宏太「光先輩、なにかご助言を」



頭をだらりと下げて手を合わせる薮先輩を一瞥して、八乙女先輩は口元を歪ませた。





光「待って。気の利いたセリフが出てこねー…」


A「あはは、いいですよそんな無理しなくて。こうして一緒に飲んでもらってるだけで充分です」


宏太「うんうん、良い子だよ木村は本当に、」





光「まぁ、もうこうなったらさ。頭使うのも大事だけど、とにかく足動かしてみるとか？営業は動いてなんぼだし！」




やっぱりダメだーごめんーってくしゃくしゃ笑顔の八乙女先輩。





頭脳戦で行くしかないのかなーって思ってたけど、どうせ負ける可能性が高いなら、がむしゃらにやってみるのもありなのかな…





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光「あ、そうだそうだ、薮聞いて。さっきさ、会社出る時にね、」



若干呂律が回らなくなってきている先輩は、とうとう先ほどの有岡くんの話をし始めた。





とろとろになっている薮先輩は、頬杖をつきながらニヤニヤしている。




宏太「あっはっは！やー、ほんと可愛いなーあいつ。愛おしい！ヤキモチ万歳！」






本当にリアクションに困るからやめてほしい…！




知らないフリ、知らないフリ…






宏太「木村はー？大ちゃんのことどう思ってんのよ」


A「どうって…」


宏太「あー困ってるー！その顔は絶対好きだね！薮先輩分かっちゃったもんね！」



A「だから〜っ、」



光「誤解はちゃんと解いておくから、心配すんなって！」





キャハハって笑ってる2人の酔っ払いは、果たしてどこまで気づいていて、どこまで知っているのか…






だけど、もしかしたら有岡くんも私のこと…



なんて淡い期待を抱いてしまったらもう、アルコールの酔いに乗っかって、さらに体が熱くなった気がした


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