オワリにしよう。2（Daiki.A）

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帰社して報告を済ませたあと、ようやくオフィスに戻ったら、みんなからたくさんのおめでとうの言葉をもらった。




協力してくれた皆さんには、帰りに買って来たちょっといいとこのお菓子を配って。
こんなんでいいのかって思ったけど、結構喜んでもらえてよかった！




宮西さんが「ヤスコ！木村に祝いのコーヒーいれてやってくれ！大至急！！」とか叫んで、
ヤスコさんが呆れながら笑って給湯室に走って行って。



東城さんは相変わらずスマートで、おめでとう、って握手してくれた。





八乙女先輩と薮先輩は飲みに行って相談乗ってくれたりしてたから、そのこともお礼した。



特に八乙女先輩は本当に最初の頃から気にかけてくれてて、助言くれたり資料集め手伝ってくれたり。

お礼言ったら、照れくさいのか顔を背けながら、まぁよかったじゃん？なんて。可愛い人だなぁ。






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一通り挨拶まわりをして、ようやく自分の席についた。

一気に肩の力が抜けたのを感じながら、椅子をくるんと横に向ける。





A「有岡くん、はいどうぞ」

大貴「一番最後かよ」


お菓子を貰って文句を言ってる有岡くん。そのわりに早速包装開いてる。



A「最後の方が時間かけてお礼できるでしょ？」



ガサゴソガサゴソ。パカッ。

クッキー…って呟きながら箱の中身を眺めてる。




A「それに、向こうの会社出て一番最初に連絡したの、有岡くんだし……」

大貴「………」

A「有岡くんには一番助けてもらったと思ってる。本当にありがとう」

大貴「……おう」



こっちを見ずにクッキーを取り出して、個包装をビリビリ破いて食べようとしてる。




A「あと……そのクッキー、あんまり見られないようにしてね」



え？ってくりくりした目で私を見上げてから、クッキーを咥えたまま周りをキョロキョロ。


そうだよ。みんなのとは違うの買って来たんだよ。




大貴「………」

いま、にやっとした？クッキー咥えながら今、口角緩んでたよね？




大貴「……うまい。ありがとう。一個やる」


日本語覚えたての人みたいに単語を並べて、
ほれ、ってクッキーを一つくれた。


A「ありがと…」

大貴「今日の夜空いてんの？」

A「今日？空いてるけど」

大貴「…じゃあ、焼肉行くぞ！」



突然気合いの入った声出されてビックリした…！



A「うん…！」

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