Episode of OTORI *8* ページ8
そして昼休み。
3人で囲い、屋上の地べたに座る。
長太郎「そういえば...学校でAと昼食べるのって初めてじゃない?」
A「確かにそうかも!うわー、何か新鮮だね!」
長太郎「お弁当の中身は一緒だけどね」
A「それはそうでしょ」
ついつい、ちょたと話が盛り上がってしまい
早乙女「......。」
早乙女君を置いてきぼりにしてしまってるのに気付く。
A「あ、ごめん...」
早乙女「ううん。...長太郎にはそんな風に笑うんだなって思っただけだよ」
A「え、あ...」
早乙女君の前では、まだ笑ってないんだっけ...。
・
長太郎「Aはね、絵を描かせると面白いよ」
A「ちょっ、何故そうなるの!」
長太郎「だってA自身も自分の絵を見て笑うから」
ニッコリと酷い事言うな、この子...。
早乙女「そうなの?」
A「え、う、うーん...」
はい、そうですも言いたくないし
いいえ、違いますも嘘になるしな...。
・
長太郎「...けど、俺だけはいつもAが何を描いてるのか当てられるんだよね」
...昔からそうだった。
皆が何描いてるの?って聞いてくる中
長太郎"○○だよね"
って、ちょただけは、私が描いた物をズパッと答えてくれていた。
A「ってかそこ、分かるって言ってね」
・
早乙女「...俺、絵は自信があるんだ」
早乙女君が話に入り、私達の会話は終わる。
A「へぇ、そうなんだ...」
最初、≪俺は出来るぞ≫という自慢かと思った。
だが...
早乙女「描くのが嫌いじゃないのなら...俺が教えようか?」
A「!...え、上手くなるの?絵って」
早乙女「もちろん。だって、自分の気持ちが伝わらないって悲しいじゃん。
多くの人に伝わらないとさ」
A「......うん、そうだね」
・
その言葉は素直に嬉しくて
早乙女「!」
私は早乙女君の前で、初めて笑顔を見せれたようだ。
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らんなあ - とても面白かったです (2020年4月20日 16時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月14日 14時