Episode of OTORI *4* ページ4
授業が終わった後で、私はトイレに駆け込み、ドキドキしながらその手紙を開封した。
なんにせ、こんな手紙を貰うのは初めてだから。
私にとっては、大事件なのだ。
・
〔鳳A様
昼休みに屋上で待っています。お話したい事があります〕
やはり綺麗な字で並べられた言葉。
とても几帳面で、真面目な人なんだろうな...。
ちょたの友達って言ってたから、悪い人でもないだろうし。
・
・
そして、昼休みになり屋上に行けば
「良かった、来てくれたんですね」
眼鏡をかけた、黒髪。
そして...とても柔らかい表情で笑う男の子。
A「...ちょたの友達、らしいですね」
「ええ。...早乙女陽太と言います」
A「早乙女君...
あの...話って...?」
私、こう見えて人見知りする方で。
初めましての人に、日吉君みたいガンガンいけるワケもなく
早乙女「...緊張してます?」
ニコニコしながら近付いてくる男の子にコクコクと頷くのに精一杯。
早乙女「フフ...可愛いですね」
A「!?」
こ、こんなストレートに言ってくる人いるの!?
ちょたに手紙を渡してもらう位だから、もっとシャイな人だと思ったのに。
・
早乙女「...ずっと好きでした。
俺と、付き合ってくれませんか?」
人生初の告白に頭がさらにパニックになり
A「あのっ...ちょっと急に言われてもっ...」
早乙女「告白は急なものでしょう」
可笑しそうに笑う彼。
A「と、兎に角...私はまだ知らなさすぎるので付き合うのはちょっと...」
早乙女「良いですよ。友達からゆっくりと歩んでいきましょう」
うん。優男、イケメン。
この日は、とりあえずLINEの交換だけして、早乙女君とお別れした。
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らんなあ - とても面白かったです (2020年4月20日 16時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月14日 14時