Episode of OSHITARI *4* ページ14
家に帰り、私はすぐにお風呂に浸かった。
母『あらー?貴女、こんなハンカチ持ってたの?』
A「借りたの!返さないとだから、制服と一緒に洗濯してー」
・
母『ふーん...
ボーイフレンドかしら?』
母のその発言に、体はさらに熱くなり
A「違うからぁ!!」
ついムキになってしまう。
母『ウフフ...』
扉越しに母の笑う声が聞こえ、恥ずかしさで私は浴槽に顔を沈めた。
・
・
A「あの...ありがとうございました」
翌日、休み時間に忍足先輩を裏庭に呼び出して借りたハンカチを返した。
忍足「なんや...Aちゃんからの呼び出しなんて初めてやから。
デートに誘ってくれるんかと思ったわ」
A「はぁ!?あり得ませんから!!」
何なの、この人は!!
ハンカチを先輩に押し付け、さっさと教室に戻ろうと後ろを振り返った。
・
忍足「なぁ、Aちゃん」
先輩に呼び止められ
A「何でしょうか!?」
強めに聞き返し、先輩の方を向けば
A「!」
いつもよりも、余裕のない表情の先輩に私はまた言葉を失う。
先輩はそのまま私に近付いてきて
・
忍足「...今度の日曜、どこかに出掛けんか?」
と、言ってきた。
A「え...私と...?」
忍足「せや...
Aちゃんと、2人で」
異性からの誘いなんて、ちょた以外で初めてで戸惑う。
...ちょた?
・
昨日の夜、ちょたとこんな会話をしたのを思い出した。
A"ん?服選び?"
長太郎"そう。最近ってどんなのが流行ってるのかなって思って..."
A"良いよ。私が選んであげる。いつ行く?"
長太郎"じゃあ...今度の日曜日で"
・
A「...今度の日曜は、ちょっと用事が...」
ごめんなさい、と謝ると
忍足「...ほうか。なら、しゃーないな」
先輩は眉を下げ、儚げに笑った。
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らんなあ - とても面白かったです (2020年4月20日 16時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月14日 14時