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その時、ピンポン、とチャイムが微かに鳴ったのが聞こえた。
ドクンと心臓が大きく飛び跳ねたけれど、それはすぐに治まった。
ジュニの到着予定は16時。
時計は13時を差していて、まだ時間がある。
おそらく宅急便か何かだろう。
ああ、時間の進みが遅い。
彼を思って涙目になりかけていた目を拭い、重い体を引きずって玄関へと向かう。
『はい、……っ！？』
ドアを開けた、その瞬間。
時が、止まったように感じた。
海のような深い群青に染った髪。
大きな黒い瞳。
まるで彫刻のように綺麗な顔立ちの、彼は。
JN「A」
『……じゅ、な……？』
自分の目が信じられなかった。
また私は夢を見ているのではないか、と。
だって、まだ予定よりも数時間早いのに。
また想いが募って、夢でも見ているんじゃないかって。
JN「A」
これが夢ではないと気づいたのは、大好きな香りが鼻を掠めて。
その大きくて逞しい体に、強く抱き締められたから。
JN「遅くなってごめん。会いに来たよ、A」
『……ジュナ……』
その温もりが、現実であることを知った時。
溜まっていたものが弾けたように、涙が溢れ出した。
ああ、ジュニだ。
本当にジュニだ。
やっと、会えた。
私を包み込んでくれる大きな手。
ぼろぼろと零れ落ちる涙を、ジュニの長い指が拭ってくれる。
そして、こつんと額が触れ合った。
JN「よく頑張ったね、A。もう大丈夫。大丈夫だよ」
ずっと張り詰めていた糸が、ようやく緩んだような感覚。
地獄のようなこの2ヶ月間の記憶がどっと流れ込んでくる。
大切なおばあちゃんが天国に行って、聴力をほとんど失って、ありもしない情報で針のむしろに晒されて。
寂しくて辛くてしんどくて、今にも壊れてしまいそうだった。
私を包み込んでくれる彼の腕は、間違いなく私の支えだ。
失われていた支えが、戻ってきた。
彼の支えが無ければ、彼の手が無ければ、私はもう立てない。
『じゅなっ……う、ひっく、……じゅなぁぁっ……！！』
不安から解放されて、一気に心を満たすのは安心感。
堪え切れなくて、声を上げて泣いた。
こんな風に泣くのは何年ぶりだろう。
子供のように泣きじゃくる私を、ジュニはずっと抱き締めてくれていた。
JN「もう大丈夫だよ、A」
そんな、魔法のように安心できる言葉を添えて。
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来栖(プロフ) - セナさん» セナさん、ありがとうございます。必ずハッピーエンドにします！続きはもうしばらくお待ちください🙇♀️ (2022年10月26日 21時) (
レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - てじさん» てじさん、いつもありがとうございます。続きはもうしばらくお待ちください🙇♀️ (2022年10月26日 21時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
来栖(プロフ) - 景夜さん» 景夜さん、いつもありがとうございます。続きはもうしばらくお待ちください🙇♀️ (2022年10月26日 21時) (レス) id: 3b73c7ec64 (このIDを非表示/違反報告)
セナ(プロフ) - 初コメ失礼します、、、！一難去ってまた一難😭😭パルちゃんとジュンくん、セブチのみんなが幸せになりますように……！更新応援しております🥹🥹 (2022年10月22日 9時) (レス) @page47 id: b2769f16fb (このIDを非表示/違反報告)
てじ(プロフ) - パルちゃん....お話の中だけどステージで輝いてるパルちゃんがもう一度読みたいよお😭どうなってしまうのか🥺 (2022年10月22日 7時) (レス) id: 677831959c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：来栖
| 作成日時：2022年10月1日 17時
