記録係5【アンナチュラル 】

ぽろっと ページ46

※オリジナル

また、遊びに行こうよっ！と
早苗と連絡先を交換し、
買った服一式を持って家に帰る。

こんな服買ったことない。
系さんはどんな反応してくれるかな。

…いや、でもなあ
似合わないとか言われたらどうしよう。

もう一度、家で確認しよう。
返品するなら早めが良いはずだ。

とりあえず歩いていると
良いものを見つけて購入。
そして、夕飯の買い物も一緒にする。

買い物を終えるともう辺りは暗くなってきた。
急いで帰り、夕飯を先に作る。
きっと系さんお腹空かせてくるよね。

今日の夕飯は
筍の炊き込みご飯。喜んでくれるかな。
生活してる全てに系さんが入ってくる。
…これ、ちょっと重い女かな。

全て支度を終えてもう一度着てみる。
うーん。やっぱ早苗に騙されたのかも。
すると、背中が急に暖かくなる。

中「何やってんだ。」

『わぁぁぁ！系さんっ！』

暖かくなったのは
いつのまにか帰ってきた系さんが
後ろからぎゅっと抱きしめていたからだった。

『お、おかえりなさい、』

中「ただいま。…で、Aは
今からどこか出かけるのか？」

眉間にシワがよる系さん。あ、不機嫌。

『違くてっ！友達がやってる店で
おススメしてもらった服なんだけど
似合わないなあって見てたのっ！
やっぱ返品しなきゃって！その…』

すると、背中の温もりが消える。
そして、肩を掴まれくるりと回転させられ
正面に向けられる。

中「何が似合わないんだ？」

顎に手を当てて私を不思議そうに見る系さん。
…そんなにまじまじ見ないで恥ずかしい。

中「可愛いとおも…っ！あ、いや…その…」

聞き間違いじゃない。
可愛いと言ってもらえた。
系さんから言ってもらうのは
初めてじゃないだろうか！とても嬉しい。

当の本人は顔を真っ赤にして
わたわたとしている。

『ふふふ…ありがとう。系さん。』

中「…俺は何も言ってない。」

ぷいっと顔を背ければ、
真っ赤な顔のまま「飯」と呟く。

『系さんも相当かわいいけど』

中「ああ？？？」

私も本音がぽろっと。
さっきの可愛い系さんはどこへやら。
また眉間にシワをよせる。怖いよ。怖い。
せっかく着た服のボタンをぷちぷちと
慣れた手つきで外す系さん。
…まてまてまて！

『系さ…待ってくだ…っ！』

ぐー。

と、思ったら系さんのお腹の音。

『…ぷっ…くすくす』

中「…いきなり悪かった。飯食うか。」

顔に手を当てソファへと座る系さん。
良いタイミングだった。
こういう所が本当可愛いと思う。

お礼→←着れないよ

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